ロサリオ 巨人戦“大好き” 対杉内は8の5、3本塁打

[ 2014年9月16日 05:30 ]

<広・巨>「関係ないから~」と唐突に始まったロサリオのギャグにポカンとする前田健

セ・リーグ 広島4-0巨人

(9月15日 マツダ)
 広島・ロサリオは得意満面で本塁を踏みしめ、信じる神に向かって十字を切った。ベンチで迎える野村監督は、その表情を見つけてニッコリ。鼻の前に右手をもっていって“鼻高々か?”と聞くジェスチャーをした。誇っていい、反り返るほどに胸を張っていい一発だ。先制点を入れ、勝利への流れを呼んだのだから。

 「いいホームランになった。自分のホームランより、3連戦の最初を取れたことがうれしい」

 左翼上段席の最も奥まで達した特大弾。2回先頭で、杉内が投じた低めスライダーをすくい上げた。「力まずにバットを振り抜くことができたよ」。杉内との対戦で記憶に新しいのは、2日の長野での試合。初回先頭打者アーチ、2回は三塁打を放ち、救援投手からの二塁打、単打を合わせてプロ野球史上63人目のサイクル安打を達成した。対杉内はこれで8打数5安打、3本塁打だ。

 相手投手との相性だけでなく、巨人戦自体を大の得意にする。打率・465、5本塁打、10打点は、どれもカード別最高の数字。当たり前のように、この正念場でも結果を出した。4番打者の働きに、「意外性の男」が続く。試合前の時点で巨人戦は打率・107だった石原。2回1死一、二塁から左前へ運ぶと、左翼手・亀井の打球後逸が絡んで2者が生還した。この一打で勢いに乗り、今季初の3安打猛打賞。「チームが勝つために必死です」と話した。

 お立ち台で「巨人に勝ち、1位になるために戦っています!」と叫んだロサリオ。締めの言葉を求められると、前田健の合図で歌い出した。「カンケイないから! カンケイないから!!」。誰のギャグを聞きかじったかはさておき、その舞いは「巨人とのゲーム差なんか関係ない」という強い意思表示に見えた。

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