プロ志望表明の京大・田中 阪神、巨人など8球団スカウト来た

[ 2014年9月16日 05:30 ]

<京大・近大>近大打線相手に11回8安打2失点の京大・田中

 今秋ドラフト候補の京大・田中英祐投手(4年)が15日、甲子園での近大1回戦に先発。延長11回を被安打8の6奪三振2失点と好投したが、今秋3敗目を喫した。6日の関大戦後にプロ志望を表明してから初登板となり阪神、巨人など8球団16人のスカウトが集結。自己最速タイの149キロを計測するなど、評価は高まっている。

 甲子園はよほど水が合うのだろう。「高校時代は立てると思っていなかった」と話す、憧れの舞台で田中は自己最速タイの149キロを叩き出すなど、夢のプロ入りへ猛アピールした。

 2回、連打などで無死二、三塁とされたが、ここからプロ注目右腕の真価を発揮した。木村をスライダーで空振り三振に仕留めると、続く浜口を内角低め149キロ直球で見逃し三振に。「いい感じでエンジンがかかった」と手応えを示したように、山野も空振り三振に仕留める圧巻の3者連続Kに右の拳を強く握った。

 正式にプロ志望を表明したこともあり、この日は編成のトップ級が視察する球団もあった。ロッテの松本尚樹編成統括は「変化球の精度が高い。体力がつけば楽しみだし、1軍で投げられる」と高評価。広島の苑田聡彦スカウト統括部長も「球のキレに力強さが加わった」と評した。阪神の池之上格スカウト課長は「秋4度目の視察で一番良い。3者連続三振はすごいインパクト」と本拠地での力投に舌を巻いた。

 今秋ドラフト1位候補の早大・有原が右肘の違和感で開幕戦登板を回避した。池之上スカウトは「東の上位候補でまだ投げていない投手もいるけど、田中君はフルに投げている」とその気概にもほれ込む。今春の同大戦で完封勝利を挙げるなど甲子園との相性も抜群だ。「もう後に引けないし、下手な投球もできない」と田中。覚悟を決めた男の言葉は力強かった。

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2014年9月16日のニュース