清武氏関与の書籍復刻版出版差し止め 読売側が勝訴

[ 2014年9月12日 16:30 ]

 プロ野球巨人の球団代表を解任された清武英利氏が取材に関わった書籍の復刻版出版をめぐり、読売新聞東京本社と「七つ森書館」(東京)が争った訴訟で東京地裁は12日、出版差し止めと、七つ森書館に171万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 東海林保裁判長は、書籍の著作権が読売側にあり、復刻版の販売は著作権侵害に当たると判断。清武氏が代表解任の経緯を書いた「あとがき」が復刻版に加えられ、著者名が「読売社会部清武班」と変えられたことについて「著作者の意に反する改変だ」と指摘した。

 問題となった本は、大手都銀の利益供与事件などを取り上げた読売新聞社会部著「会長はなぜ自殺したか」(1998年刊行)。七つ森書館は2011年5月に読売側と復刻版の契約を結んだとして、12年の刊行を予定していた。

 しかし清武氏が11年11月、記者会見で読売新聞グループ本社の渡辺恒雄会長を批判した後に読売側が契約解除を申し入れ、訴訟に発展。書館側は反発して販売を始めたが、禁止を命じる仮処分が12年12月に確定し、現在は販売していない。

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2014年9月12日のニュース