済美 来夏甲子園も絶望 悪質いじめに1年間の対外試合禁止処分

[ 2014年9月10日 05:30 ]

 日本学生野球協会は9日、都内で高校、大学の不祥事への処分を決める審査室会議を開き、2年生6人による1年生への悪質な部内いじめがあった済美(愛媛)に8月9日から来年8月8日まで1年間の対外試合禁止処分を科した。来春センバツだけでなく、来夏の甲子園大会出場も絶望となった。

 済美は春夏の甲子園に通算6度出場し、春は優勝と準優勝、夏も準優勝の実績がある強豪。審査室によると、2年生が1年生の口にカメムシを入れたり、灯油を飲ませようとしたりしたほか、恒常的に暴力を振るっていた。被害に遭った部員が19人と多いことも重く見て、対外試合禁止処分で最も長い期間となった。日本高野連の西岡宏堂審議委員長は「以前にも不祥事の報告は上がってきていたが、改善されていない。この学校の野球部の体質」と糾弾した。

 同校野球部は8月初旬に問題が発覚してから活動を自粛し、秋季愛媛大会への出場を辞退。今月2日には、04年春のセンバツで初出場優勝に導いた上甲正典監督が胆管がんのため死去(享年67)した。

 同校の永井康博教頭は「厳粛に受け止め、深く反省するしかない」と話した。

続きを表示

2014年9月10日のニュース