ヒース救世主だ!G3連戦3連敗ショック吹き飛ばす快勝

[ 2014年9月6日 05:30 ]

<D・広>DeNAに勝利し、ヒース(右)とタッチを交わす野村監督

セ・リーグ 広島8-0DeNA

(9月5日 横浜)
 正真正銘の救世主だ。広島のデュアンテ・ヒース投手(29)が5日、DeNA戦(横浜)で来日最長の7回を4安打零封。魔球ナックルカーブ、スライダーを操り、三塁を踏ませぬ力投で2勝目を飾った。巨人3連戦で拙攻を繰り返した打線も、11安打で8点を奪って右腕を援護。首位・巨人と阪神が敗れたため、一夜にして自力優勝の可能性が復活し、2位返り咲きを果たした。

 メジャー0勝の経歴が信じられない。巨人との首位決戦で3連敗を喫した一夜明け。絶対に負けられない一戦で、新助っ人・ヒースがチームにまん延しかけた重い空気を振り払った。非の打ちどころのない7回91球。2勝目を飾った右腕は謙虚に野手陣に感謝した。

 「野手が早い回から点を取ってくれたので、投球に専念することができた。(女房役の)石原サンにも感謝したい」

 魔球が冴えた。右手人差し指を折り曲げ、ナックルの握りで投げるスライダー。これで3番・グリエルを手玉に取った。1回1死一塁で空振り三振に仕留め、先頭打者の4回も空振り三振。6回1死一塁では三ゴロ併殺に斬った。通常のスライダーよりも縦の落ち幅が大きい変化球。キューバの至宝は天を仰いだ。

 「ずっと前から投げている。カーブもスライダーも同じ握りなんだ」

 剛球も冴えた。1回2死一塁で、4番・ブランコを150キロの内角高め直球で遊飛。力強い直球があるから変化球も生きる。中軸を打つ相手の3助っ人からは5三振。「捕手とのゲームプラン通り」と笑った。

 憧れの投手はブレーブスなどで活躍したジョン・スモルツとグレッグ・マダックス。「アトランタ出身なので2人を尊敬している。彼らのような投球をしたいんだ」。通算213勝、154セーブを誇るスモルツが剛なら、355勝のマダックスは柔。まさに剛と柔を巧みに操ってみせた。

 この日は松田元(はじめ)オーナーが観戦。「オーナーから“まだまだだゾ”とハッパを掛けられた。勝ててよかった」。野村監督は白い歯をのぞかせ、「初回の無死満塁で1点しか取れず、重い雰囲気だったけど、ヒースが好投で試合をつくってくれた」。殊勲の助っ人を絶賛した。

 打っても4回に来日初安打となる中前適時打を放ち、5点目を叩き出した右腕。バリントンが右肘痛で抹消中だけに存在は大きい。「登板3試合目で体は慣れてきた。タフな試合が続くが、頑張りたい」。自力Vの可能性が復活した夜。中5日でフル回転を誓うヒースは力強く逆襲を宣言した。

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