7日にもM14点灯!ソフトBの“オリキラー”武田8戦5勝

[ 2014年9月5日 05:30 ]

<ソ・オ>力投する武田

パ・リーグ ソフトバンク2-0オリックス

(9月4日 ヤフオクD)
 ヒーローはため息をついた。試合後、椅子に腰掛けたソフトバンク・武田は「どこの誰ですかね。完投するとか言っていたのは」と苦笑いした。7回にピンチを招いて降板。それでも6回1/3を無失点に抑え今季のオリックス戦は13回1/3を無失点だ。通算5勝1敗。首位攻防戦を2勝1分けに導く3勝目を挙げ、お立ち台では力強く言った。

 「しっかり粘ることはできた。チームの柱として投げたいと思っているので、これからはもっとしっかり投げたい」。調子は悪く、スライダー、カーブともに大きく外れる場面が目立った。そこで大胆にも、今季まだ1球も投げていなかったチェンジアップを使った。昨季10打数5安打と打ち込まれた3番の糸井には、3回2死一、二塁、5回1死二塁で2度、いずれも初球に投げ、ストライクを先行させた。「投球の幅があれば(調子の悪さを)カバーできます」。結果、天敵を3打数無安打と完璧に抑えた。

 お立ち台での「チームの柱」宣言。ビッグマウスとも受け取られかねないが、背番号30は背筋を正した。「それ(エース)は入団した時から思っていました。言霊って、あると思うし。周りに無理と言われても、自分が折れなければいい」。右肩痛から完全復活し、まだまだ勝ち星を積み重ねたい欲求を抑えきれない様子だった。

 秋山監督も「バランスを悪くしながら、よく粘った方でしょう」と評価。2位・オリックスとの差を3・5ゲームに広げて「上出来。でも、まだ終わったわけじゃない」と気を引き締めた。最短では7日に優勝マジックナンバー「14」が点灯する。オリックスとの直接対決は残り4試合。「オリキラー」の武田の存在は3年ぶりの頂点に向け、頼もしい光である。

 ≪7日にもM14点灯≫ソフトバンクがオリックス3連戦に2勝1分け。ゲーム差を3・5に広げた。今季のソフトバンクはヤフオクドームで39勝14敗3分けの勝率・736。その他の球場では32勝32敗3分けだから地元での強さが際立つ。本拠地のチーム最高勝率は南海時代の55年に大阪球場でマークした・761。ヤフオクドームでは11年の・708が記録となっており、今季はどんな数字を残すか。なお、ソフトバンクの最短マジック点灯日は7日。ソフトバンクが5日からの西武3連戦に3連勝か、2勝1分けでオリックスが日本ハムに3連敗するとマジック14が出る。

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