メッセ12K 外国人枠導入以降では助っ人歴代最多201奪三振

[ 2014年9月3日 05:30 ]

<神・D>力投するメッセンジャー

セ・リーグ 阪神4-3DeNA

(9月2日 甲子園)
 大荒れで始まったマウンドを快挙で締めくくった。阪神の先発・メッセンジャーは制球に苦しみ、初回に3失点したものの、8回まで投げきりチームの逆転勝利を引き寄せた。

 「チームが勝ったので最高。勝つチャンスを与えられて良かった」

 138球の熱投は「怒り」から始まった。初回、1点を先制されると2死一、二塁から下園への2球目、内角スライダーをボールと判定されると明らかに不満げな表情を浮かべた。そのまま四球で歩かせると、フラストレーションの溜まった白球は行き場を失い、松本、黒羽根に自身初となる連続押し出し四球で計3失点。中西投手コーチが間を取った際には、球審・吉本と言い争いを演じるなど、イライラはピークに達していた。

 前日1日の指名練習の際に中西投手コーチが先発投手陣に「立ち上がりに点を取られすぎ。先取点を取るまで頑張れ」と厳しい言葉で奮起を促したが流れを渡した。

 だが、ここからが柱となる投手。ベンチに戻って必死に気持ちを鎮めた。「もう過ぎたことなので、切り替えた」と気合を入れ直すと、別人のような快投でDeNA打線から三振の山を築いた。

 6回の3つ目のアウトから8回2死まで6者連続三振を奪うなど6~8回までの3イニングで8K。8回、先頭のブランコから三振を奪い、球団では04年の井川以来、助っ人では64年のバッキー以来となるシーズン200奪三振に到達。続く石川のバットも空を切らせ、52年の外国人枠導入以降では、プロ野球助っ人歴代最多となる同201奪三振の金字塔を打ち立てた。

 この日も12Kなど奪三振量産の秘けつを問われると「分かっていたらもっと取れているよ。自分でも分からないんだ」と苦笑いも「昨年(183個)の数字以上は目標だったから、200は区切りがいいね。(歴代最多記録は)最高だね」と大きくうなずいた。

 「まだまだ数を増やしていきたいね」。リーグ単独トップの12勝目は逃したものの、全力投球が報われた喜びを感じていた。 

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2014年9月3日のニュース