原監督 “帰ってきた”亀井が打倒広島の切り札

[ 2014年9月2日 05:30 ]

長野駅に到着した亀井(中央)

 頼れる男が戻ってきた。2日から1ゲーム差に迫られた広島との首位決戦を迎える。この日夕方、長野入りした巨人の原監督は「亀井を呼びます。登録に関しては当日の動きなどを見て決める」と語った。

 亀井は交流戦でMVPを獲得し、チームを優勝へと導いた。右手人さし指骨折からの1軍復帰戦となった5月31日のオリックス戦(京セラドーム)で延長12回に決勝ソロを放つなど、交流戦で4度の勝利打点をマーク。7月30日のDeNA戦(京セラドーム)でサヨナラ打を放った際には「もう一人亀井がいないかな、と思っています」と原監督も評する勝負強さが光る。広島の予想先発は野村、前田健、福井と右腕3枚。右投手に今季打率・368と強い亀井の存在は大きい。

 左大腿筋の肉離れで先月8日に出場選手登録を抹消されたが、同24日のプロ・大学交流戦で実戦復帰。「無理せずに順調にきている」と慎重にステップを踏んできた。前日のイースタン・リーグ、西武戦では2番・右翼で先発し、3打数1安打と調子は上がっている。

 外野手はアンダーソン、セペダに加え、高橋由は「右手中指伸筋腱脱臼」の修復手術でレギュラーシーズンの復帰は厳しくなった。状況は亀井も理解しており「チームに貢献できるよう頑張るだけ」と短い言葉に思いを込めた。

 原監督は「(ファンにとっては)最高のカード。パ・リーグも首位対決か…。全体で盛り上がっていけばいい」と言った。右膝関節挫傷の長野も、早ければ2日に先発復帰する。現有戦力を結集し、眼下の敵を倒す。

 ▼セの優勝マジック点灯 巨人は最短で4日。広島3連戦に全勝し、この間DeNAが阪神に2敗以上か、1敗2分けでM22かM23が点灯する。広島の最短点灯は7日。

 ≪地方での巨人VS広島名勝負≫

 ★キヨシ節さく裂(89年7月11日、旭川、巨4―1広)現役最終年となった中畑が、2回に決勝のシーズン1号。デビュー以来北海道遠征に強く「空気がうめえからなあ」と上機嫌だった。2位広島を突き放した巨人は同年日本一に。

 ★パーフェクト(94年5月18日、福岡ドーム、巨6―0広)前年オフにFA宣言し残留した巨人・槙原が、プロ野球16年ぶり、球団では50年藤本英雄以来44年ぶりの完全試合を達成。

 ★メークドラマ(96年7月9日、札幌円山、巨10―8広)首位独走の広島を追う巨人は、0―1の2回2死走者なしから川相の満塁弾を含む9連打で7点。最大11・5ゲーム差を逆転優勝し、この年の流行語「メークドラマ」の起点となった。

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