阪神 甲子園で出直しや!自力V消滅、2.5差も“もう一回”

[ 2014年8月29日 05:30 ]

<巨・神>7回無死、ゴメスは遊飛に倒れる

セ・リーグ 阪神0-4巨人

(8月28日 東京D)
 阪神は28日の巨人戦に0―4で敗れて、115試合目にして自力優勝の可能性が今季初めて消滅した。対阪神6連敗中だった沢村に今季最少タイの2安打で、今季9度目の完封負け。首位攻防戦で1勝2敗と負け越し、その差は2・5に広がった。それでも夏の長期ロードが終わり、29日に26日ぶりに戻る甲子園で、再反撃に転じる。

 手が出ない…。この日を象徴するゲームセットだった。最後の打者・鳥谷は151キロ内角直球を見逃し三振。沢村を攻略する雰囲気すらないまま完封負けだ。この瞬間、阪神の自力優勝の可能性が消滅した。

 「我慢していれば必ずチャンスは来るんだけど…。精神的に楽に投げさせてしまった。きょうに関しては付け入るすきがなかった」

 今季最少タイのわずか2安打では、和田監督は完敗を認めるしかなかった。かすかなチャンスがあったとすれば6回か。攻撃前に円陣を組み、先頭打者の代打・坂が四球で出塁した。今成の一ゴロで2死二塁となったのが、唯一の得点圏での走者。しかし、ここも鳥谷が二ゴロに倒れていた。「真っすぐが多かった。あした頑張ります…」

 前夜の10回に2戦連発の決勝弾を放っていたゴメスも、初回2死一塁で空振り三振を喫するなど3打数無安打、2三振。試合前まで6打数3安打と相性が良かっただけに、より悔しい。

 「いい投球をされた。ただ、きょうのことは終わった。また気持ちを切り替えて、あしたから全力プレーで頑張るよ」

 昨年4月から対阪神戦は6連敗中だった沢村にここ一番でヒネられた。3点差逆転勝ちした前夜快勝の勢いもどこかに消えていた。これが優勝争いのプレッシャーなのか…。再び開いた2・5ゲーム差はいつまでもひっくり返せないのか…。いや、来季続投が決定的となった和田監督は、まだまだ今季の逆転Vを諦めてはいない。

 「数字上のことはまったく気にはならないんだけど。ここでもう一回、甲子園に帰ってね。また(巨人とも)甲子園であるんでね。そこまでに、もう一回(ゲーム差を)詰めてね。勝負したい」

 長期ロードを11勝10敗と勝ち越し、29日は26日ぶりに甲子園で戦う。もう一度、態勢を立て直して、粘り強く、追いかけていく。そして9月9日からは、その甲子園で最後の直接対決、巨人3連戦が控えている。

 「とにかく2週間後に、もう一回こういう勝負ができるように、もう一回行きます!」
 今季、甲子園では23勝19敗1分け。甲子園での巨人戦は6勝3敗。本拠地ファンの声援が、最後の最後に力を与えてくれるはずだ。

 ≪自力V消滅≫阪神は首位・巨人との直接対決3連戦に1勝2敗の負け越し。両チームの差は3連戦前の1・5ゲームから2・5ゲームに広がった。阪神は自力優勝の可能性が今季初めて消滅。これは阪神が残り試合に全勝した場合の勝率・629(90勝53敗1分け)が、巨人が阪神との残り3試合以外に全勝した場合の勝率・636(91勝52敗1分け)を下回るため。ただし阪神が29日のヤクルト戦に勝ち、巨人がDeNA戦に敗れれば、阪神に自力優勝の可能性が復活する。

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2014年8月29日のニュース