ソフトB 代打逆転男は売出し中「ジャパネットの高田社長と同じです」

[ 2014年8月29日 05:30 ]

<ソ・日>お立ち台でポーズをとる(左から)五十嵐、高田、中村

パ・リーグ ソフトバンク9-3日本ハム

(8月28日 ヤフオクD)
 チームの危機を救ったのはプロ2年目の若鷹だった。ソフトバンクの1点ビハインドで迎えた6回だ。無死満塁で代打に指名されたのは、この試合まで今季わずか2安打の高田だった。

 大事な場面でも冷静さは失わなかった。当初は「最低限で犠飛」と逆方向、左翼への打撃を意識した。だがカーターの速球が思った以上に速かったため振り遅れてファウルにならないよう「センター中心にピッチャーの足元を狙ってと思ってました」と方針転換。150キロ台の速球が2球続いた後の変化球をシャープなスイングで捉えた。打球は左前に転がり、2人の走者が生還。プロ初打点でチームの連敗を3で止め「初打点で大きな役割を果たせたのはうれしい」と喜んだ。

 亜大から入団した1メートル75、64キロと細身の内野手で、俊足巧打と守備が持ち味。目標には「守備は堅実だし、状況に応じた打撃ができる井端(巨人)さんのようになりたい」と掲げる。層の厚いチームの中でも着実に存在感を示しており、前夜も3―4の9回無死一、二塁できっちりとバントを成功。緊張感ある状況では意識的に周囲を観察しているそうで、「きょうも内野の位置を見ていた」と淡々と語る。

 読み仮名は「たかだ」ではなく「たかた」。12年11月に仮契約を結んだ際に「ジャパネットの高田社長と同じです。実家のテレビ3点セットはジャパネットで買いました」とアピールし話題になった。ニックネームも「ジャパ」で浸透中の意外性十分の男に秋山監督も「高田はよく結果を残してくれた」と満足そうな表情を浮かべた。今季の年俸は1200万円。近い将来、お得な「お買い物」と言わせる時期が到来するかもしれない。

 ◆高田 知季(たかた・ともき)1990年(平2)5月6日、兵庫県生まれの24歳。岡山理大付では2年夏に甲子園出場。亜大では1年春からレギュラーを務め、2年秋に盗塁王。3年時に日米大学野球日本代表に選出され同年秋から東浜(現ソフトバンク)とともにリーグ3連覇。12年ドラフト3位でソフトバンク入団。1メートル75、64キロ。右投げ左打ち。

 ▽ジャパネットたかた 長崎県佐世保市に本社を置く通信販売会社。キャッチコピーは「全国をネットする快適ライフのパートナー」。高田明社長=写真=自らが登場するテレビショッピングで一躍全国区になった。方言を効かせた甲高い声が特徴的で、常にハイテンションで商品を紹介する姿をモノマネする芸人も出現。「今なら何と!」「送料はもちろん、ジャパネットが負担いたします!」が決めゼリフ。今年7月には高田社長の退任を発表。後任に長男の旭人副社長を充てる人事を固めている。

 ▼ソフトバンク・五十嵐(8回を3者三振に仕留め、史上16人目の通算100ホールド)振り返るような数字でもない。勝ったことが一番。

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