ヒースいける!真っすぐ質高く緩急も○ 外国人枠悩ましい

[ 2014年8月25日 08:11 ]

<広・神>力投する広島先発のヒース

セ・リーグ 広島2-8阪神

(8月24日 マツダ)
 広島のヒースは来日初登板とあって、最初は緊張したと推察する。その緊張が力みにつながり、立ち上がりは球も上ずっていた。それを差し引いても十分やっていける。

 制球を乱して自滅するタイプではないのが何よりいい。6回の先頭・鳥谷に対して、3ボール1ストライクになった。ここで、スライダーでストライクを取ると、6球目もスライダーを続けて、鳥谷を二ゴロに抑えた。本人も、スライダーには自信があるのだと思う。

 技術的にはテークバックが小さく、右肘が上がったところから、叩くような投げ方をする。真っすぐにはスピンがよくかかっていた。緩いカーブもあり、緩急もつけられる。2軍で再調整中のバリントンもいる。外国人枠があるため、どう使っていくのか、悩ましい。

 阪神の岩貞のプロ初登板は広島戦だった。その時は緊張していたが、きょうは“あの時とは違うな”の印象を受けた。前回のDeNA戦で初勝利を挙げ、自信も付いたのであろう。マウンドさばきも落ち着いていた。

 右打者にも左打者にもスライダーがポイントになると見た。右打者が膝元のボール気味のスライダーをよく空振りしたのも、キレがあったからこそである。左打ちのキラもスライダーにタイミングが合っていなかった。

 反省点もあった。3回2死二、三塁から菊池に逆転二塁打を打たれた際の、制球ミスだ。1―1から内角のスライダーで空振りさせた後、梅野は内角の真っすぐを要求した。なのに、真ん中からやや外寄りの逆球になったところを痛打された。

 真っすぐにもいいキレがあった。あの1球を今後の糧にしてほしい。(スポニチ本紙評論家・佐々岡真司氏)

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2014年8月25日のニュース