「唯一の楽しみはカープの勝利」被災者の声に応えたマエケン

[ 2014年8月22日 21:29 ]

<広・神>袖の喪章を見つめる前田健

セ・リーグ 広島6―0阪神

(8月22日 マツダ)
 広島のエース・前田健が今季最多となる139球の熱投で昨年6月30日の阪神戦(甲子園)以来、約1年2カ月ぶりの完封で、5年連続の10勝。後半戦に入り4試合白星から遠ざかっていたこともあり「よかった。ホッとしています」。喜びより責任を果たした充足感の方が大きかった。

 負けられない理由が2つあった。前回16日の巨人戦(マツダ)で3回6失点。雨の中でいらだちを隠せず、濡れながらも懸命に声援を送ったファンを裏切る背信投球となり「前回ふがいない姿を見せてしまったので、完封しないといけないと思っていた」。

 そしてもうひとつは、土砂災害被害に苦しむ地元・広島市民のため。前田健のブログには、被災者から「唯一の楽しみはカープが勝つこと」というコメントが多く寄せられているといい「みなさんのためにも絶対に勝ちたかった」と力を込めた。

 これで2位阪神と1・5ゲーム差。「投げる試合は全部勝つ」。エースの力強い言葉がチームの再びの快進撃を予想させた。

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