岩田 ごっつぁん9勝目 代打送られた後“ご褒美”舞い込む

[ 2014年8月21日 05:30 ]

<神・中>力投する阪神先発の岩田

セ・リーグ 阪神3―1中日

(8月20日 京セラD)
 舞い込んできた“ご褒美”に阪神・岩田は思わず立ち上がり、ベンチで手を叩いて喜んだ。「必ず点を取ってくれると思っていたので良かった。どういう形であれ、点が入ってくれたら嬉しい」。1―1のまま代打を送られた7回の攻撃。相手の失策で2点を奪って7月21日の巨人戦以来となる9勝目の権利を得ると、笑顔が弾けた。

 「1つ勝つことがこんなに大変なのかと思った。2回のピンチでしっかりゲッツーが取れたので、そこからリズムに乗っていけた」

 最大のピンチは1点リードの2回。先頭の平田に右前打を浴びると、1死から藤井、谷繁に連打を浴びて満塁。だが、そこから粘った。「反対方向を狙っている雰囲気だったので、右打ちに負けないように投げた」。三ツ俣を追い込んでから低め直球で遊ゴロ併殺に仕留め、流れに乗った。

 1―0の4回1死には大阪桐蔭高の後輩・平田に低め直球を左翼席上段に運ばれて同点とされたが、以降は1人の走者も許さず。「ボクは低めで勝負する投手。三振もないですし、ゴロを取るのが自分の仕事だと思って投げた」。21アウト中12アウトをゴロアウト(併殺含む)で積み重ねテンポよく7回を4安打1失点、90球で投げ抜いた。

 最近は自身3連敗。「考えても仕方がない」と投球フォームの微調整に時間を費やしてきたが奏功せず。前回先発し6敗目を喫した13日の巨人戦後に7月から伸ばし続けたヒゲを剃り「あれで終わりました」と気分一新。流れを変えたい気持ちが行動に表れ、最後は結果としても表れた。

 6カード連続で初戦を勝ちながら、2戦目に自身が登板すると負けが続いていただけに、チームにも岩田自身にも負の連鎖を断ち切る価値ある勝利となった。次回は27日の巨人戦(東京ドーム)の先発が濃厚。「そうなった場合はこの間の借りを返したい」。らしさの戻った左腕が高らかにリベンジを誓った。

 ▼阪神・呉昇桓(オスンファン)(ピンチを招きながらも31セーブ目)結果的に抑えたが、自分の投球が勝ったというわけじゃない。運が良かった。

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