日本ハム 7回4点逆転で5割復帰!陽岱鋼2打点でけん引

[ 2014年8月21日 05:30 ]

<日・楽>お立ち台で笑顔の陽

パ・リーグ 日本ハム6―4楽天

(8月20日 旭川)
 日本ハム・陽岱鋼(ヨウダイカン)外野手(27)が20日の楽天戦(旭川)で7回に決勝右前打を放つなど、2安打2打点と大活躍した。初回には楽天先発・松井裕樹投手(18)に対して左前先制打もマーク。7回に打者9人攻撃を見せた打線をけん引した。これでチームは再び勝率5割に復帰。21日からは札幌に戻って、勢いをさらに加速させていく。

 松井裕をマウンドから引きずり降ろした。7回だ。2点差を追いつき、なおも2死一、三塁。3番・陽岱鋼は集中力を研ぎ澄ませた。「狙っていた球ですから。打ち返せて良かった」。2番手・福山の直球を右前に運んだ。一塁上で右拳を握った。こん身のガッツポーズで喜びを爆発させた。

 試合前の野手ミーティングでは、楽天先発のルーキー左腕の対策を練った。首脳陣からは「直球が速いから、スイングはコンパクトに」と指示が飛んでいた。これを意識しながら陽岱鋼は打撃練習から軽打を繰り返した。初回1死三塁では内角のスライダーを左前に先制打を運んだ。「大振りしたら振り負けると思った。内野も前進守備だったので」。ミートを意識したスイングで打線をけん引した。

 打つだけではない。チームリーダーとしてチームも鼓舞した。「きょうはつないでいけば、いける雰囲気だった」。先発・中村が4回に逆転され、5回にも追加点を許したが、ベンチでは打席へ向かうナインに、一人ずつ声を掛けた。栗山監督も「(陽岱鋼は)どうすればいいか分かっている」とうなった。

 旭川で開催された7月15日の西武戦では「4番・中堅」で先発し、岸から左越えソロを放つなど、相性のいい球場でもある。19日は雨で中止となり、「きのうしか来られなかったファンもいる。きょうは試合ができるように祈っていた」と言った。2安打2打点と大活躍し、お立ち台で「旭川、愛してますからね」とおどけてファンの歓声を浴びた。

 チームは16、17日の西武戦(西武ドーム)で史上初めて2試合連続で5時間超えの死闘を繰り広げ、いずれも12回引き分けだった。8月は5勝8敗2分けと調子が上がらない中で、背番号1は最近5試合で22打数10安打、打率・455と好調をキープしている。

 6回まで打ちあぐねた松井裕を攻略し、価値ある逆転勝利。7回に打者9人攻撃を振り返り、指揮官も「調子どうのこうのという時期ではないけれど、いい攻撃だった」と目を細めた。勝率も再び5割に戻した。陽岱鋼は「いい勢いで次の試合にいける」と胸を張った。21日から本拠地での4連戦。ソフトバンク、オリックスの上位球団を追い上げるためには、もう立ち止まっていられない。 

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