二松学舎大付の1年生トリオ、サヨナラ負け 市原監督「最後に幼さが」

[ 2014年8月20日 14:15 ]

<沖縄尚学・二松学舎大付>敗戦に肩を落とす二松学舎大付の今村(左)と大江の1年生バッテリー

第96回全国高校野球選手権大会3回戦 二松学舎大付5―6沖縄尚学

(8月20日 甲子園)
 甲子園で話題を呼んだ“1年生バッテリー”初めての夏は、悔しさの残るサヨナラ負けで幕を閉じた。

 “11度目の正直”で東東京大会決勝を初めて制し、悲願の甲子園初出場となった二松学舎大付(東東京)。初戦となった2回戦の海星(長崎)戦で5回途中からロングリリーフして勝利投手になった大江と、先発マスクをかぶっていた今村の1年生バッテリーは大きな話題となり、この日も5回途中から2人は再びタッグを組んだ。

 先発した2年生の岸田が初回に4点を失い、1死しか取れずに降板。急きょ2番手として登板した3年生エースの大黒が後続を断ち、味方打線の反撃で4回には4点差をひっくり返して逆に5―4とリードして試合は中盤へ。

 そして迎えた5回の守りだった。好投を続けていた大黒が2死一、三塁のピンチを招くと、二松学舎大付の市原監督は迷わず、3番手として1年生左腕・大江にスイッチ。ここで1年生バッテリーは3年生の相手打者に対して臆することなく内角を攻め、最後は遊撃へのゴロでピンチを脱出した。

 だが、6回、2死三塁から大江の暴投で同点に追いつかれると、9回には安打と犠打で1死二塁とされたピンチに、相手の3年生4番・安里に左中間を真っ二つに割られてのサヨナラ負けとなった。

 市原監督は「1年生バッテリーを中心に1年生が本当によく頑張ってくれたが、最後に幼さがでた」と6回に大江の暴投で同点にされた場面と、失点にはつながらなかったものの、7回に先頭打者の初球にセーフティーバントされた場面で大江が一塁へ悪送球して出塁を許した場面を指摘。「選手たちには非常に勉強になったのではないか」と話した。

 それでも“沖縄のライアン”の異名を持つ沖縄尚学のエース山城からチームとして13安打。9番打者として2試合連続で先発した三口が4回に逆転の口火を切る中越え三塁打を含む2安打を放ち、捕手の今村も0―4で迎えた2回に1死三塁から反撃ののろしとなる右前適時打を放つなど、随所に1年生3人が存在感を発揮した。「よく頑張ってくれた」と市原監督。悔しさを乗り越え、夢舞台に立つチャンスはあと4回も残っている。

 ▼二松学舎大付・末松中堅手(三本間に挟まれたが、タッチをすり抜けて生還)「がむしゃらにいった。1点をもぎ取れたのは良かった」

 ▼二松学舎大付・岸田投手(東東京大会の登板は1試合だけ。先発で1回持たず4失点)「自分自身で崩れてチームに迷惑を掛けた。申し訳ない」

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