聖光・船迫「１００点」２失点完投　歳内２年時以来の１６強

＜佐久長聖・聖光学院＞２失点で完投で４年ぶりの３回戦進出を演出した聖光学院・船迫

第９６回全国高校野球選手権２回戦　 聖光学院４―２佐久長聖

（8月19日 甲子園）
　聖光学院のエース船迫（ふなばさま）は右手でガッツポーズをつくった。４―２の９回２死から連続死球で一、二塁のピンチ。最後はスライダーで７個目の三振を奪った。佐久長聖を５安打に抑え、２失点完投。１回戦は２年生の今泉に先発を譲っただけに、同校最多タイの夏２勝をもたらしたサイドスロー右腕は「（自己採点は）１００点です」と、汗を拭った。

　入学時は上手投げで球速は１１０キロ程度だった。左足を上げたときに上体が前に倒れる癖を見抜いた斎藤智也監督の「上体を倒したまま横から投げてみろ」の一言で１年冬に横手投げに転向。球速アップを目指して筋トレに励み、体重は入学時より１０キロ増えて６２キロに。５回がやっとだった懸垂も３０回できるまでになり、この日は自己最速タイの１３５キロをマークした。決め球はサイド特有の大きなスライダー。「サイドにしなかったら、ただの右投手だったと思う」と胸を張った。

　チームは歳内（現阪神）が２年時の１０年以来４年ぶりの１６強。近江との３回戦に向けて、船迫は「気迫を前面に出した投球をしたい」と力を込めた。