山形中央 5回無安打2年生から初戦KOエース継投で完封

[ 2014年8月20日 05:30 ]

<東海大四・山形中央>6回から登板、10回まで5イニングを無失点に抑えた山形中央・石川

第96回全国高校野球選手権2回戦  山形中央2―0東海大四

(8月19日 甲子園)
 2回戦3試合が行われ、16強が出そろった。山形中央は東海大四(南北海道)を延長10回の末、2―0で下し、山形県勢の公立校として初のベスト16入りを決めた。先発の佐藤僚亮投手(2年)が5回無安打の好投。6回から救援したエースの石川直也投手(3年)も最速148キロの速球で完封リレーを決めた。史上初の3年連続対決となった大阪桐蔭―明徳義塾(高知)は、大阪桐蔭が5―3で勝ち、昨年の雪辱を果たした。

 0―0の6回。山形中央のマウンドに上がったのは、5回まで無安打投球の佐藤僚ではなく、エース番号を背負った石川だった。2万7000人の観衆も一瞬静まりかえる。しかし、当の本人たちは冷静だった。佐藤僚は「勝つためなら素直に譲った方がいい」と言い、石川は「点差があるより同点から行く方が燃える」と意気に感じた。

 7回2死二塁では、自己記録を1キロ更新する今大会最速148キロで空振り三振。「力が抜けて理想の一球だった」。1メートル91の長身右腕は毎回走者を背負ったが「初めてピンチを楽しもうと思えた」と強気に腕を振った。

 延長10回に味方が2点を奪った。その裏、最後の打者を二ゴロに打ち取り「抑えた時は安心した」。5回を5安打無失点。2人合わせて毎回13奪三振の完封リレーで、山形の公立勢では初の甲子園2勝に導いた。

 庄司秀幸監督は「試合全体を考えた時にベスト(のタイミング)はあそこだと思った。相手の1番打者が佐藤に合っていた」と交代の意図を明かした。先発投手が無安打でも継投するケースは山形大会でも2度あった。

 石川にとっては、雪辱のマウンドだった。14日の1回戦・小松(愛媛)戦に先発したが、3回2/3で6失点KO。佐藤僚と打線が粘って逆転勝ちした。試合後、指揮官に「なんでここに来ることができているのか考えろ」と説教された。「見返してやる」と強い気持ちで、山形で練習する時と同じ1日10本のポール間走を毎日こなして体の切れと自信を取り戻した。エースのプライドとともに「一回死んだつもりで開き直る」と臨んだ成果が、好救援につながった。

 メンバー全員が県内出身。「甲子園に行くのはいつも私立ばかり。公立校で、山形県民だけで甲子園で勝ちたい」と、地元・庄内町から100キロ以上離れた山形市内の同校に進んだ石川も「ここに来て良かった」と喜んだ。山形勢の最高成績は昨夏日大山形の4強。公立校魂で、歴史を塗り替える。

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