「ガッチャマン」時代と違う!ソフト好救援でドロー

[ 2014年8月20日 05:30 ]

<ソ・西>3回を投げ終え今宮(右)とタッチを交わすスタンリッジ

パ・リーグ ソフトバンク2-2西武

(8月19日 ヤフオクD)
 ソフトバンクは19日、福岡ダイエー初代ユニホームを着用した西武戦で延長12回で引き分けた。初回に2点先行も追いつかれたが、五十嵐亮太投手(35)ら救援5投手が1イニングずつを無失点でつないで価値あるドロー。「ガッチャマン」時代の89年から4年間は、毎年チーム防御率がリーグ最下位だったが、現在の投手陣は頼もしい限りだ。この日敗れた2位・オリックスとのゲーム差は4に広がった。

 閉店間際の大セールと揶揄(やゆ)された昔とは、ブルペン陣の質が違った。継投に入った8回以降、延長12回ドローまで5人の救援陣は、まるで執念のようにゼロを並べた。

 「リリーフは大変。よう投げている。9連戦で登板は多いが、ちゃんと仕事をしてくれる」と秋山監督はねぎらった。

 最大のピンチは9回2死一、二塁。3番手・五十嵐が相対したのは、西武の注目ルーキー・森だ。16日の日本ハム戦(西武ドーム)で3試合連続本塁打を放った19歳に2ボール1ストライクからの4球目、151キロをフルスイングされた。結果はファウル。「あれだけ振って来ますからね。弱点もまだ分からない。簡単に抑えたわけではなかった」。通算600試合を超えるベテランが、慎重になるほどの威圧感だったが、最後は2ボール2ストライクから決め球の136キロナックルカーブで空振りの三振。経験の違いを見せつけた。

 8回から森、五十嵐、サファテとつないだ後の延長11回には、通常ビハインドの場面で起用する金無英をマウンドへ送った。秋山監督は「いい人から行くしかないよ」と語ったが、実は柳瀬が右肘の違和感で投げることのできない状態だった。ただ、金は2死から斉藤に四球を与えたものの浅村、上本から三振を奪うなど無失点。最後は森福が締め、8回から5つのゼロを並べた。

 この日は「福岡クラシック2014」として1989年から4年間使用された福岡ダイエーホークスの初代ユニホームを着用した。ビジョンの表示、演出は平和台球場当時のものが使用され、7回のジェット風船は当時のカラフルなものだった。当時は4年間全てBクラスの暗黒時代。当初、球団内では弱小のイメージから「復刻」には慎重意見が多かった。ただ屈強なブルペンのメンバーは「過去」を振り払うには十分過ぎるパフォーマンスを見せた。

 9連戦は8試合目が終わり、リリーフ起用は延べ27人。秋山監督は「あしたが困った」と頭を抱えたが、オリックスとの差をじわり4ゲームに広げた価値ある引き分けだった。

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2014年8月20日のニュース