逆転勝ちの盛岡大付・関口監督、ナインに「勝ってみないか」

[ 2014年8月16日 16:50 ]

<東海大相模・盛岡大付>6回に右翼線に勝ち越しの2点打を放つ立波。投手青島

第96回全国高校野球選手権大会2回戦 盛岡大付4―3東海大相模

(8月16日 甲子園)
 8度目の夏出場で、盛岡大付(岩手)がついに1勝を手に入れた。しかも神奈川の強豪・東海大相模を破って悲願達成に、関口清治監督は「先輩たちや応援してくれた方の思いを晴らすというか、うれしいの一言です」と喜びをかみしめた。

 雨で開始が40分以上遅れる難しい試合だった。「気持ちを切らさないように、選手をリラックスさせていた」と指揮官。だが初回、悪コンディションの中で守備の乱れが出て、いきなり2点のビハインドを背負った。打線も初回の3者連続三振をはじめ、3回まで打者11人で8三振を喫した。

 それでもベンチのムードは悪くなかったという。1―2の5回、関口監督はベンチでナインに声をかけた。「このゲーム、勝ってみないか」。即座に返事が返ってきた。「選手は勝つ気でやっていた。よく中盤から落ち着きを取り戻してくれた」。6回、2死から四球を足がかりに3安打を集中。3点を奪い試合をひっくり返した。

 初めて夏の甲子園の空に、校歌を響かせた盛岡大付。関口監督は「甲子園でまた1試合できるという喜びをもって、全力で取り組ませたい」と気持ちを新たにしていた。

 ▼盛岡大付・立波遊撃手(六回に勝ち越しの2点適時打)「(東海大相模の青島は)1回は直球が浮き上がっている感じがあったけど、六回は打ちやすい高さに来ていた」

 ▼盛岡大付・菜花中堅手(高校通算57本塁打のスラッガー。2安打)「本塁打は狙わず、次につなぐ意識しかなかった。チャンスをつくることでは100点」

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