阪神「左ではトップクラス」 富山商・森田が8K完封

[ 2014年8月12日 05:30 ]

<日大鶴ケ丘・富山商>9回、最後の打者を空振り三振に仕留め吠える富山商・森田

第96回全国高校野球選手権大会1回戦 富山商2―0日大鶴ケ丘

(8月11日 甲子園)
 援護は2点だったが、富山商のエース・森田には十分だった。日大鶴ケ丘を相手に8三振を奪い、6安打完封。夏は10年ぶりの勝利をもたらし「甲子園のマウンドは投げやすかった。1回は完封したかったのでうれしい」と控えめに喜んだ。

 最速146キロのプロ注目左腕。立ち上がりは球が高めに浮いたが、要所を締めた。最大のヤマ場は8回。1死一、二塁のピンチを迎えたが、ここまで2安打の中里を遊ゴロ、続く山岸はスライダーで空振り三振。狙って奪った三振を「きょう一番いい球」とうなずいた。最速は144キロを計測し、阪神の池之上格スカウトは「今大会に出場している左投手ではトップクラス」と評価した。

 前崎秀和監督が「田舎者でのほほんとしている」と評するように、口調は穏やかでポーカーフェース。「抑えてやろうとは思うけど冷静に」と、得点圏に走者を置いても淡々と後続を退けた。指揮官は直球の精度に改善の余地があるとして「もう少しレベルの高い投球をしてほしい」と手綱を緩める気配はない。エースは、そんな厳しい要求に「一戦一戦戦って、チームの勝ちに貢献できる投球がしたい」と、最後まで穏やかに話した。

 ▼富山商・加藤(6回の右前適時打など全2得点に絡む活躍)まだまだワンチャンスで逆転される点差。もっと打たないといけない。

 ▽無失策試合 1回戦の日大鶴ケ丘―富山商で記録。今大会初。

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