3位広島と2ゲーム差…谷繁兼任監督 手腕問われるのはこれから

[ 2014年8月12日 08:50 ]

中日の谷繁兼任監督(左)

 中日の谷繁元信捕手兼任監督(43)が指揮官の重責を果たしながら、選手としても健在ぶりをアピール。ここでは、その活躍ぶりと過去の新人兼任監督の成績を振り返る。

 55年の野口明以来、チーム59年ぶりの選手兼任監督となった今季。采配はもちろん、年齢を感じさせないプレーでも存在感を見せている。直近の兼任監督となる06、07年古田敦也(ヤ=当時41、42歳)を例に取ると、2年の兼任期間で合計46試合に出場しただけ。谷繁はすでにこれを上回る63試合に出場と、古田よりも選手色の濃い兼任監督像をつくり上げている。

 ここまで、マスクをかぶったのは60試合。チームでは松井雅の47試合を抑える最多出場で、守備率ランクの基準となる守備の規定試合数(中日は51)にも達している。今季の両リーグで、これをクリアしている捕手は12人いるが、無失策の守備率10割は谷繁だけ。また、中日の防御率を捕手別に算出してみると、谷繁の3・80に対し、その他5選手の合計は4・00。球界屈指の名捕手はまだまだ健在だ。

 一方、監督としての手腕が問われるのはこれから。チームは借金1(49勝50敗3分け)の4位で、3位の広島とは2ゲーム差。CS争奪圏内へと導いているが、借金チームのCS出場例は昨年広島まで2例しかなく、まずは借金完済を目指したい。なお、兼任監督1年目に勝率5割を達成すると、70年村山実(神)と野村克也(南海)以来、44年ぶりの記録にもなる。また、CS進出を果たせば険しい道のりながらも、日本シリーズ出場への可能性も出てくる。兼任初年度のシリーズ進出は50年の湯浅禎夫(毎日)だけ。谷繁の2役にわたる奮闘で、ミラクルを起こせるか。

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2014年8月12日のニュース