小林 強気ゆえの軽率な内角要求 原監督「危険冒す必要ない」

[ 2014年8月11日 08:00 ]

<巨・中>5回、谷繁を三振に抑える大竹と小林

セ・リーグ 巨人2-1中日

(8月10日 東京D)
 時には引く勇気も必要だ。5回の守備を終え、ベンチに戻った新人捕手・小林を巨人の原監督が呼び止めた。川口投手総合コーチに秦バッテリーコーチも加わった。即席の勉強会。谷繁に投じた最後の一球についてだった。

 5回2死一塁、フルカウント。2点リードの場面で、小林は大竹の得意球である内角へのシュートを要求した。「谷繁さんはシュートに意識があると思っていた。最後まで取っておいた」。2打席計9球目で初めてシュートのサインを出した。ところが、大竹に首を振られ、外角直球に変更。高めに行ったが、空振り三振に仕留めた。

 小林が首を振られたサインを確認した原監督は助言した。「俺はその選択が正しいと思う。あの場面は危険なことを冒す必要がない」。次打者は投手の雄太。長打を打たれる可能性がある内角より、打たれても軽打の確率が高い外角での勝負がベストという意味だ。

 川口投手コーチは投手側の心理からも解説。「フルカウントからのシュートは外れるか、甘くいく」。ストライクからボールゾーンに逃げるシュートは見逃せば四球になりやすい。それを嫌いコースいっぱいを狙った球が真ん中に入ることもある。内角を突く強気のリードに定評がある小林。阿部の一塁起用で出場機会は増しているが、リスクを背負わない安全なリードも学ぶ必要がある。

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2014年8月11日のニュース