デスパイ~ネ!来日初V打 風速13メートルもキューバで慣れっこ

[ 2014年8月11日 05:30 ]

<ロ・西>3回裏1死一、二塁からクルーズの左前打で生還するデスパイネ

パ・リーグ ロッテ4-3西武

(8月10日 QVC)
 日本で初めてのお立ち台。台風11号の影響で強風と大雨で始まったが、ロッテ・デスパイネは笑みを絶やさなかった。

 「1点取れば勝算があると思っていた。打点を挙げることだけを考えていた」。来日初の決勝打に気分は最高。本拠地のファンに向かって叫んだ。「これからも頑張る。デスパ“イーネ”!」

 初回2死三塁から藤原の内角シュートを強振。左前に運ぶ先制打が、試合を決める一打となり「最初の打席でいい仕事ができた」と胸を張った。走っても凄かった。3回1死一、二塁。二塁走者でクルーズの左前打は浅い打球だった。それでもデスパイネは迷わず本塁まで激走して生還。104キロの巨体ながら、実は俊足の持ち主だった。

 ホームベースから一塁までの塁間は3・87秒。プロでも4秒切れば速いとされるから驚きである。さらに、巨体がプラスに働いた。この日のQVCマリンは最大風速13メートルを計測。細身の選手なら強風にあおられてもおかしくないが、104キロはびくともしなかった。

 台風には慣れている。試合前練習では、ティー打撃を始めたところで大雨が降り出し、室内練習場に移動。ドタバタ続きだった。だが、キューバでも「サイクロン」と呼ばれる台風は「6~10月にいっぱいあるよ」といい、どこ吹く風だ。

 日本の投手にはまだ慣れず、打率は・217と低迷しているが、伊東監督は「彼がいるだけで存在感がある」と6試合連続で4番に置いた。その主砲の活躍でチームは3位・日本ハムにゲーム差2・5まで接近。12日からは敵地・札幌ドームで3連戦が控える。5月30日以来のAクラス入りに向け、キューバの大砲が旋風を巻き起こす。

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2014年8月11日のニュース