日大鶴ケ丘 恒例パフォ「乳踊り」で24年ぶり1勝だ

[ 2014年8月11日 05:30 ]

試合前の儀式でダンスを披露する幾島(中央)

第96回全国高校野球選手権 

 台風11号の影響で開幕が2日延期された第96回全国高校野球選手権大会が、11日に甲子園球場で開幕する。出場校は10日も練習場の確保に追われた。初日の第3試合に登場する日大鶴ケ丘(西東京)は宿舎近くの兵庫県尼崎市内の体育館で約1時間30分の調整を余儀なくされた。ナインはイメージトレーニングなどで富山商戦に備えた。

 昼前に兵庫県を直撃した台風11号。大会初日に登場する日大鶴ケ丘ナインにも影響は及んだ。練習場所として兵庫県西宮市内の室内練習場を確保していたが、施設近くの武庫川の水位が上昇するなど、主要道路が次々と通行止めになり、施設は使用不可に。スタッフが新たな練習場確保に奔走し、何とか宿舎近くの尼崎市内の体育館にたどり着いた。

 午後2時過ぎから約1時間30分の練習。ボールを使用することができず、投手は投球練習もできない。それでも萩生田(はぎうだ)博美監督は「何もしないよりはいい。昨日まで練習はずっとやってきたので」と前を向いた。ウオーミングアップに続き、富山商の左腕・森田を想定した素振りをこなした。投手が左手で投げまねをし、タイミングを合わせながらのスイング。金井主将は「イメージしながら振りました。ほとんど柵を越えてました」と振り返った。

 練習の締めは「乳(ちち)踊り」と呼ばれる儀式だった。ムードメーカーの幾島が輪の中心で自慢の胸筋を動かしながらダンスを披露。今夏の西東京大会から試合前の恒例となり、甲子園を決めた縁起のいいパフォーマンスだ。思うような練習ができず、湿りがちな雰囲気を一変させ、幾島は「地区大会と同じようにやりました」と笑った。

 練習を見守った指揮官は「心の中の不安材料はなくなってきた」と自信を見せた。6年前は初戦敗退。24年ぶりの甲子園1勝へ向け、日大鶴ケ丘ナインは「逆風」を力に変える。 

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2014年8月11日のニュース