東海大相模140キロ4本柱 盛岡大付・松本に投げ勝つ!

[ 2014年8月7日 05:30 ]

笑顔を見せる東海大相模・吉田

第96回全国高校野球選手権大会組み合わせ抽選会

 9日に開幕する第96回全国高校野球選手権大会(甲子園)の組み合わせ抽選会が6日、大阪市のフェスティバルホールで行われ、140キロ超えの速球を持つ本格派4人をそろえ優勝候補筆頭に挙げられる東海大相模(神奈川)は、大会第6日目の2回戦で今大会No・1右腕の呼び声が高い松本裕樹投手(3年)擁する盛岡大付(岩手)との対戦が決まった。また、高校通算73本塁打でプロ注目のスラッガー、智弁学園(奈良)の岡本和真内野手(3年)は、明徳義塾(高知)との対戦に臨む。

 初戦屈指の好カードに、会場に大きなどよめきが起こった。盛岡大付には最速150キロを誇る絶対エースの松本がいるが、「投手王国」なら東海大相模だ。「140キロカルテット」を束ねるエース青島は「4人でやれば、かなり有利に試合を運べるはず。打線がしっかり援護してくれると思うので僕らは楽に投げられる」と笑みを漏らした。

 胸を張るには理由がある。神奈川大会でライバル・横浜との準決勝に先発した青島は、今秋ドラフト候補・高浜を3三振と完璧に封じた。背番号11を背負う2年生右腕・吉田は伝家の宝刀「縦スラ」がさえわたり、決勝の向上戦で20奪三振の大会タイ記録を樹立。さらに左腕から最速144キロを投じる2年生の小笠原、1メートル90の長身から繰り出す148キロが武器の右腕・佐藤と充実のラインアップ。吉田は「1試合目から気が抜けない。投手陣でしっかり抑えたい」と意気込む一方で、「たこ焼きを食べたい。地元(兵庫)に帰ってきたからには食べないと」と周囲を笑わせた。

 本番へ、厳しい追い込みも続けている。この日は32度の暑さの中、ランニングなど計4時間の練習をこなして抽選会場入り。他校の選手が抽選を待ち切れない様子でいる中、座席でウトウトする選手が続出したほどだった。門馬敬治監督は「(松本の)全ての球が150キロではない。攻略の糸口は必ずある」と自信をのぞかせ、投手起用についても「目の前の一瞬のために全員を準備させる」と、4本の矢を次々と放つ総力戦を宣言。

 過酷な暑さとの戦いともなる夏の甲子園。量だけでなくハイクオリティーを誇る先発投手が4人もいるのは、44年ぶりの全国制覇に向けて大きなアドバンテージだ。

続きを表示

2014年8月7日のニュース