メッセ8失点も バットで魅せた4打点…81年山本和行以来

[ 2014年8月6日 05:30 ]

<ヤ・神>4回1死満塁、中越えに3点適時二塁打を放つメッセンジャー

セ・リーグ 阪神20―11ヤクルト

(8月5日 神宮)
 誰もいない右中間を、白球が転々とする。比屋根、雄平が必死に追う中、塁を埋めていた走者が全員嬉々として本塁を駆け抜けていった。阪神の8―3で迎えた4回だ。無死満塁の好機で、メッセンジャーが会心の二塁打をぶちかました。

 誰もいない右中間を、白球が転々とする。比屋根、雄平が必死に追う中、塁を埋めていた走者が全員嬉々として本塁を駆け抜けていった。

 8―3で迎えた4回だ。無死満塁の好機で、メッセンジャーが会心の二塁打をぶちかました。3回2死二塁でも右前適時打した助っ投。81年6月23日広島戦で満塁弾を放った山本和行以来となる投手の4打点。5回11安打8失点(自責7)で無念の降板となった右腕にとっては、バットで存在感を魅せる夜となった。

 「打ったのはストレート。たまたまうまく打つことができたよ」

 通常通りのローテーションなら、2日のDeNA戦に先発する予定だった。しかし雨天中止となり、3日にスライド。するとまたもや雨天中止に。「問題ない。しっかりやることをやるだけだよ」と話しながらも、2日続けて水を差されたメッセンジャーは少なからずストレスを感じていた。

 ただ、やることは変わらない。3日間待ちに待ったマウンド。大事なロード初戦、勝つために投げ、そして打った。到底納得いく内容ではない中、大量援護に守られた。

 「もっと長いイニングを投げなければいけなかった」

 チームトップの9勝目となり、長期ロードの初戦を「勝利」という形で滑り出した。今季3戦で1勝2敗、防御率は9・00と相性の決して良くない神宮の杜。「マウンドが合わないというより、神宮の呪いか何かなのかな」と苦笑いした。だが勝ち星が何よりの良薬。逆転優勝へ欠かせない男は、次回への逆襲を胸に秘め、帰路に就いた。

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