東海大相模・2年吉田が20K!中日スカウト絶賛「右の松井だ」

[ 2014年7月31日 05:30 ]

<向上・東海大相模>20奪三振の好投を見せた東海大相模・吉田

第96回全国高校野球選手権神奈川大会決勝 東海大相模13―0向上

(7月30日 横浜)
 神奈川の「新ドクターK」が聖地に乗り込む。第96回全国高校野球選手権大会(8月9日から15日間、甲子園)の神奈川大会決勝が30日に行われ、東海大相模の吉田凌投手(2年)が向上相手に8回2/3を投げて大会タイ記録の20奪三振をマーク。楽天・松井裕樹投手(18)が桐光学園時代に同大会で記録した17を上回った。試合は13―0の圧勝で4年ぶり9度目の甲子園出場。済美の安楽智大(3年)ら好投手が次々と姿を消す中、主役に躍り出た。

 背番号11の奪三振ショーに、横浜スタジアムを埋め尽くした観衆がどよめいた。8回まで18個。13―0の9回、先頭打者に3本目の安打を許した吉田だが、次打者を直球で、続く4番・安達は135球目となる縦に落ちるスライダーで、いずれも空振り三振に斬り、20の大台に乗せた。

 9回2死で大会新記録まであと1。しかし、門馬敬治監督はここで背番号1をつけた3年生の青島をマウンドに送った。「正直最後まで行きたかったけど一番苦労してきた青島さんに託そうと。記録より甲子園を決めた方がうれしい」。周囲の興奮をよそに吉田は先輩を思いやった。

 今大会初先発。初回、2四球を出して2死二、三塁のピンチを迎えたが、ここを三振で切り抜けると、一気に乗った。3回まで7者連続三振。最大の武器は、鋭い腕の振りから繰り出す縦のスライダーだ。4回まで12アウト中、11個が三振。中盤もテンポは変わらず、最速145キロの直球とのコンビネーションで三振の山を築いた。「やってきたことが大会でできた」と胸を張った。

 兵庫北播シニア時代から130キロ台の直球を投げ、2年冬にはシニア日本代表として世界大会に出場。100校から誘われたという伝説を引っさげ、東海大相模に入学した。しかし、1年生ながら先発した昨夏準決勝・横浜戦は6回途中4失点KO。チームも0―7で敗れた。「スライダーの時に腕が緩んで、振ってほしい球を振ってくれなかった」。そんな時、同じ神奈川でその名を全国にとどろかせていた桐光学園・松井裕のスライダーにヒントを見つけた。

 「これを覚えれば自分も抑えられる」。動画サイトのユーチューブや連続写真で握り方やフォームを何度も見てマネた。フォームを体に覚えさせるために冬場は1日400球を投げ込んだ。「調子良い時は真っすぐより変化球の方が腕が振れる」。フォークのような軌道。この試合は20個中、14個を「縦スラ」で奪った。ネット裏で視察した中日・石井昭男スカウトは「右の松井だ。高校生では打てない」と舌を巻いた。

 松井裕は甲子園では22奪三振を記録したが、神奈川大会では17が最多。憧れの投手を決勝の大舞台で上回った。今大会は17回1/3で39三振を奪っており、奪三振率は驚異の20・25。「神奈川の代表として恥のない投球をして優勝旗を持って帰ってくる」。目指すは夏44年ぶりの全国制覇。2年生の新ドクターKは力強く宣言した。

 ▼ソフトバンク・宮田善久スカウト フォークみたいな縦スラは高校生ではなかなか打てない。決勝で20奪三振のタイ記録を達成したのも素晴らしい。来年が楽しみ。

 ◆吉田 凌(よしだ・りょう)1997年(平9)6月20日、兵庫県生まれの17歳。小1から西脇スポーツ少年団で野球を始める。西脇東中時代は兵庫北播シニアに所属し、2年夏に全国大会4強。日本代表に選出され、世界大会8強。東海大相模では1年春からベンチ入り。家族は両親と弟3人、妹1人。50メートル走6秒2、遠投115メートル。1メートル81、72キロ。右投げ右打ち。

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