JX―ENEOS 3戦連続逆転 渡辺4強一番乗り決めた!

[ 2014年7月27日 05:30 ]

<JX-ENEOS・JR東日本>7回2死一、二塁、渡辺の中前打で生還したJX-ENEOSの田畑(中央)はナインの手荒い祝福を受ける

都市対抗野球第9日・準々決勝 JX―ENEOS4―3JR東日本

(7月26日 東京ドーム)
 3回戦2試合と準々決勝1試合が行われた。過去2年の決勝戦と同カードとなった準々決勝は、JX―ENEOS(横浜市)が3点差を逆転してJR東日本(東京都)を撃破。3試合連続の逆転勝ちで4強一番乗りを果たした。また、富士重工(太田市)は東邦ガス(名古屋市)に競り勝ち、日本新薬(京都市)はタイブレークの末に三菱日立パワーシステムズ横浜(横浜市)に延長12回サヨナラ勝ち。それぞれベスト8に進んだ。

 またまた王者の底力を見せつけた。2点を追う7回2死無走者から一、二塁の好機を築く。続く田畑は3ボール1ストライクから「待っていても追い込まれるだけ。思い切っていった」と直球を捉え、左中間フェンス直撃の同点二塁打だ。

 さらに一、二塁と攻め、主将・渡辺が中前に落ちる勝ち越し打を放った。「必死に食らいついた結果。凄くうれしい。チャンスで回って来いと念じていました」。過去2年、決勝で撃破したJR東日本を返り討ちにし、自然と声も弾んだ。

 3試合連続での終盤の逆転劇。大久保秀昭監督は「前半から球数を投げさせながらプレッシャーをかけ続けたのが終盤につながった」と言った。相手は都市対抗初先発の飯田。加えて抑えの切り札・片山が左肩痛でベンチを外れていたのを見逃さない。初回、先頭・渡辺と2番・高橋がともに8球ずつ粘った。5回まで無安打も簡単には凡退しない。重圧が大きくかかる終盤に力を発揮できる条件を整えていった。

 6回、先頭・田畑がチーム初安打。ここで大久保監督はとっておきの秘策を使った。日高のプッシュバントだ。「わざと早くバントの構えをした」という日高は、投手と三塁手がチャージしてくる動きを確認して、冷静に無人の三遊間に転がした(記録は内野安打)。大学生相手の練習試合でしか使っていない、ここ一番の作戦。好機を広げて1点を返し、7回の逆転劇につなげた。

 最大の難関を突破し、4強進出一番乗り。史上2チーム目の3連覇、監督として単独最多となる4度目の優勝も見えてきた大久保監督は「厳しい試合は慣れている。選手が想像以上の集中力を発揮している」と頼もしそうに目を細めた。

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