上本 マエケン討ち同点弾 昨季1年で2点の天敵攻略3点!

[ 2014年7月26日 05:30 ]

<広・神>7回2死一塁、前田健(左)は上本に同点2ランを打たれる

セ・リーグ 阪神4-3広島

(7月25日 マツダ)
 阪神が、マエケンから「1年分」の得点を奪った。1―3の7回2死、走者を1人置いて打席には1番上本。広島のエース前田健を相手に粘った末の9球目だった。

 甘いスライダーを強振した打球はぐんぐん伸びて左翼席へ。値千金の同点2ランに「追い込まれた状況だったが、何とか食らい付くことができた」と口元を緩めた。

 前田健には昨季、開幕から28イニング連続0点に抑えられるなど、6試合対戦して計45イニングでわずか2得点だったが、今季初対戦で一気に3得点を奪った。天敵を打ち、試合を振り出しに戻した勢いは8回に続く。先頭の鳥谷が2番手の河内から安打を放つ。1死後はマートンが中田から左前打。続く今成が変化球を流し打ちすると「甘い球を積極的に行こうと思っていた。フェアゾーンに入ってくれて良かった」と左翼線二塁打となり、勝ち越し点をもぎ取った。この日は前田健には2打数無安打、1四球だが、昨季は実に9打数5安打。昨オフ「大嫌いな人」を特集したバラエティー番組で、前田健に名前を挙げられるほどだった。

 殊勲の2人。選手会長の上本は負傷した西岡の穴を埋める形で台頭し、今ではチームに不可欠な存在だ。試合に臨む際は「無」を心掛ける。余計な考えは持たず「(感情の)起伏をなくすこと」で3割近い打率をマーク。この日は故郷広島で存在感を示した。マツダスタジアムではプロ6年目にして待望の初本塁打だ。一方、捕手が本職だった今成は三塁の守備を鍛えて広げた出番を生かす。シーズンオフには一緒に練習するなど、刺激し合う2人が、努力の日々をチームの勝利につなげた。

 この日の広島地方は最高気温36度に達した猛暑日。午後9時の時点でも33度あったが、終盤の攻撃はまさに激アツ。首位巨人に再び1・5ゲーム差と迫った。

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