大叔父は怪童・故尾崎行雄氏、京都国際・金本 V街道へ好発進

[ 2014年7月14日 05:30 ]

<京都国際・田辺>5回、三塁打を放ち、豪快にすべり込む金本

京都大会1回戦 京都国際10―1田辺

(7月13日 わかさスタジアム京都)
 「怪童」の遺伝子は脈々と受け継がれていた。東映で活躍した往年の名投手、故尾崎行雄氏を大叔父に持つ京都国際の2年・金本優大が「3番・捕手」で出場。7回コールドでの初戦突破に攻守にわたって貢献した。

 「意地とプライドで打った」と5回に右中間三塁打を放ち3点目のホームを踏んだ。マスクをかぶっても先発の永井を引っ張り「相手の嫌がるリードをしたい」と胸を張った。母方の祖父の弟にあたる尾崎氏とは一度だけ小学4年の時に硬式球でキャッチボールした。「胸にしっかり投げろ」。その言葉は今も耳に焼き付いている。尾崎氏は昨年6月13日に肺がんのため死去(享年68)した。最後に会ったのは中学3年だった2年前。京都国際への進学が決まったことを報告し「頑張れ」と激励され、グラブをもらった。大叔父は浪商(現大体大浪商)で61年夏、金本と同じ2年時に全国制覇した。怪童が沸かせた甲子園。金本も夢見る舞台に向かっている。

 ◆尾崎 行雄(おざき・ゆきお)1944年(昭19)9月11日、大阪府生まれ。60年に浪商(現大体大浪商)入学。1年夏からエースを務め2年夏に全国制覇。甲子園での法政二・柴田勲(元巨人)との3度の対戦は名勝負として語り継がれる。17歳で高校を中退し62年に東映入団。同年に20勝9敗、球団初のリーグ制覇に貢献し新人王に輝いた。65年には27勝で最多勝を獲得。通算成績は364試合で107勝83敗、防御率2・70。13年6月13日に肺がんのため死去。享年68。

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2014年7月14日のニュース