巨人・杉内が観戦記、元同僚「ワッチの夢がかなった。うれしい」

[ 2014年7月9日 09:15 ]

<レッズ・カブス>力投する和田(AP)
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ナ・リーグ カブス5―6レッズ(第2試合)

(7月8日 シンシナティ)
 ソフトバンク時代に和田のチームメートだった巨人・杉内俊哉投手(33)が、スポニチに観戦記を寄稿した。同じ11年オフにFA宣言し、海を隔てて違う道を歩みだした同い年のサウスポー2人。盟友、そしてライバルとして競い合ってきた男の目には、どう映ったのか。

 ついにワッチ(和田)の夢がかなった。うれしい、その言葉しかないです。結果的に白星がつかなかったのは残念ですが、本当に良かった。練習時間と重なったので、試合は練習後に見ました。米国に渡り3年。手術も受けたし、多少、フォームは変えていたと思う。でも、しぐさや、投げる時の表情とか、そういう部分は変わらない。懐かしかったし、(テレビの前で)余計に力も入りましたね。

 メジャー志望は報道を通じて知りました。06年のWBCでも、米国でたくさん写真を撮っていて「興味があるんだな」と思った。WBC球やメジャー球を手にして「全く滑らない」とも言っていたし。行くのが自然な流れだと思ってました。

 初めて会ったのは社会人(三菱重工長崎)2年目に台湾で行われたアジア選手権。ワッチは早大に進学しましたが、存在は高校時代から知ってました。ここまであまり口にはしなかったけど、同い年で同じ左、気になってましたね。あいさつをしてキャッチボールをして。その時の衝撃は忘れられません。奇麗な回転で伸びてきた。球速以上に速く感じました。「あぁ、これは打ちにくいな」と思いました。縁あってプロ入り後にはチームメートになった。

 意識し合っていましたよ。だからなのか、一緒にいても野球の話はほとんどしませんでした。家族の話が多かったかな。唯一した野球の話といえば、僕がスライダーの投げ方を聞いて、代わりにチェンジアップの投げ方を教えたことですかね。ワッチは特に、チェンジアップの指の抜き方を聞いてきましたね。

 ワッチに負けるのはやっぱり悔しかった。「負けるもんか!」と何度も思った。その思いが、僕を成長させてくれたと思っています。次こそは初勝利を。テレビの前で応援し続けますし、その姿から力をもらって、僕もリーグ3連覇へ向けて頑張っていきます。(読売巨人軍投手)

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