“地味メン”西武・渡辺 ド派手に劇打「自分で決めたいと」

[ 2014年7月9日 05:30 ]

<西・ロ>12回1死二塁、渡辺は左中間へサヨナラ二塁打を放ちバンザイ

パ・リーグ 西武5-4ロッテ

(7月8日 西武D)
 背中で語る「地味メン」が、ド派手な仕事をやってのけた。同点に追いついた直後の延長12回1死二塁だ。西武・渡辺がフルカウントからの8球目、ボール気味の高めの球を左中間へ運んだ。サヨナラ打。二塁ベースを回ると正座をし、ナインからのウオーターシャワーを浴びた。

 「自分で決めたいと思って打席に立った。水をかけられると思ったので、よけずに受けました」

 勝ち越された直後の攻撃だった。11回までわずか3安打だった攻撃陣が粘りを見せた。1死から9番・金子侑が中前打で出塁すると、続く秋山の左中間適時二塁打で追いついた。そして渡辺の適時二塁打と、一挙3連打で今季2度目のサヨナラ勝利。チームスローガンの“全力”を体現し、田辺監督代行は「チームとして勢いが付く」と力を込めた。

 渡辺は日本人野手最年長の33歳。DeNAから移籍して2年目の今季は、2番打者として打率・310を誇る。口数は少ないが「若手には一生懸命やる姿を見せるだけ」と、打撃練習では常に自らにテーマを課す。「ライナー、ライナー」や「逆方向、逆方向」とぶつぶつとつぶやきながら没頭。宮地打撃コーチは「そういった姿まで若手は学んでほしい」と語る。

 「やれることをしっかりやる。もう負けられないので、危機感を持ちながら」。いぶし銀がけん引し、3連勝で4位ロッテに0・5差と迫った。

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