松坂 残った!7回0封、自身3連敗中“崖っ縁マウンド”

[ 2014年7月9日 05:30 ]

<メッツ・ブレーブス>迷彩ユニホームで7回を無失点と好投した松坂

ナ・リーグ メッツ4―3ブレーブス

(7月7日 ニューヨーク)
 メッツの松坂大輔投手(33)が7日(日本時間8日)、ブレーブス戦に先発し、7回を6安打無失点と好投した。救援投手が打ち込まれ今季4勝目を逃したが、自身3連敗中で迎えた崖っ縁マウンドで今季最高の投球を披露。先発ローテーション生き残りに望みをつなげた。

 最後の最後まで、らしさ全開だった。幾度も走者を背負いながらも今季最長7回を無失点で抑えた松坂は、ベンチに戻っても「粘り腰」を発揮。ダン・ワーセン投手コーチから降板を告げられたが、簡単には首を縦に振らなかった。続投を3度も志願。最後は観念したものの「ランナーを出しても粘り強く投げていけるのが自分。それができた」と納得の表情だ。

 3連敗中。この間の16回1/3で11失点と散々な内容だった。相手は前回1日の登板で5回5失点と打ち込まれた同地区首位のブレーブス。だが「前回やられているし、同じ相手とできるのはチャンスだと思った」と発奮材料に変えた。3回1死一、二塁では、4番のJ・アップトンをスライダーで左飛。続くヘイワードは投手の嗅覚で「外のカットボールのサインだったけど、内角の方が安全だと思った」とカットを内角に投じ、バットをへし折って左飛に斬った。4回以降は今季自己最速タイの94マイル(約151キロ)をマークするなど7回までの4イニングでは1安打。この日は退役軍人を称えるイベントの一環として、チームは迷彩色のユニホームを使用。絶対に結果を出すというマウンドにはふさわしい「戦闘服」をまとう一方、「前回よりよくなかった分、強弱をつけられた」と要所でギアを入れ替える本来の投球術も復活した。

 今季開幕投手のジーが右肩痛から復帰し、松坂が先発枠から外れる候補だった。しかし、先発左腕のニースが左肩痛で故障者リスト入りしたことで、前半戦は先発にとどまる「猶予」を得た。1日のブレーブス戦後には左腰の開きを修正するために登板翌日では異例のブルペン入り。6日にもブルペンに入るなど「何かを変えたいと思った」ともがき、結果を出した。テリー・コリンズ監督も「タフな相手にいい仕事をした」と評価した。

 12日(日本時間13日)のマーリンズ戦が前半戦最後の先発となる。ニースは後半戦から復帰する見込みで次戦で好投しても先発にとどまる保証はないが、この日の粘投は「先発・松坂」を十分印象づけた。

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2014年7月9日のニュース