中畑監督「うちらしくない」1点差逃げ切り7年ぶり交流戦勝ち越し

[ 2014年6月27日 05:30 ]

<D・日>スタンドの声援に応える中畑監督

交流戦 DeNA2―1日本ハム

(6月26日 横浜)
 打ち勝つ野球だけではない。DeNAは3安打2得点も投手陣の好投で逃げ切った。交流戦最終戦で07年以来、7年ぶりの勝ち越しを決めた中畑監督は「1点差をものにできる投手力がある。野球に安心感がある。うちらしくない」と笑った。

 1点差ゲームはこれで今季14勝8敗。交流戦に限れば、13勝中7勝が1点差だ。ブランコ、荒波、筒香が故障で離脱し、得点力が低下した中で、接戦に強いDeNAの象徴的な存在となったのがルーキー守護神・三上だ。9回から登板し、2三振を奪い無失点。5月上旬に抑えに配置転換され、交流戦は11試合で6セーブ、防御率0・84と抜群の安定感を誇る。

 投球の90%以上が直球とスライダー。球種は少ないがオーバースロー、サイドと2種類を使い分けて翻ろうする。この日も9回2死で大引に上手からの148キロをファウルでカットされると、「上から投げると(コースの)縦のラインがぶれる可能性がある。長打を避けたい場面で高めに浮くのは怖い。低めに強い球を意識した」と横手から142キロの直球で空振り三振に仕留めた。

 法大ではプロ志望届を出さず、社会人のJX―ENEOSで素質が開花してドラフト4位で入団した。新人王候補にも名乗りを上げたが「上位指名ではないから注目されないし、伸び伸びできる」と笑う姿が頼もしい。

 「三上は1点差ゲームでも自分の投球ができる。マウンドで風格がある」と中畑監督も絶賛。過去6年間で57の借金を重ねた苦手の交流戦を貯金2で乗り切り、リーグ戦へ。まだ最下位だが、僅差で逃げ切る野球を身につけたDeNAに上位浮上の可能性は十分ある。

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