またド軍!7年219億円左腕カーショー、ノーヒッター

[ 2014年6月20日 05:30 ]

ロッキーズ戦で無安打無得点試合を達成したドジャースのカーショー

ナ・リーグ ドジャース8―0ロッキーズ

(6月18日 ロサンゼルス)
 2度のサイ・ヤング賞を獲得しているドジャースのクレイトン・カーショー投手(26)が18日(日本時間19日)、ロッキーズ戦で無安打無得点試合を達成した。自身初で、今季は同僚のジョシュ・ベケット投手(34)に次いで2人目。同一シーズンに同一チームが2度記録するのは大リーグ史上15度目で、ド軍では1956年以来、58年ぶり2度目となった。

 107球目。カーショーが最後の打者をスライダーで空振り三振に仕留め、両手を突き上げると手荒い祝福が始まった。ヒーローインタビューでは、第一声の前にバケツ大のスポーツドリンクを浴びせられた。

 「この喜びは一生忘れない。特別な瞬間。本拠(ドジャースタジアム)で達成できたことがうれしい」

 9回に入っても95マイル(約153キロ)を計測するなど最後まで球威は衰えなかった。「宝刀」のカーブもさえ、打率リーグトップのトロウィツキーらが並ぶロッキーズ打線を翻弄(ほんろう)。許した走者は7回無死から遊撃手ラミレスの失策による1人だけで、打者28人から自己最多の15三振を奪った。

 ロ軍相手では96年9月17日の野茂英雄(ドジャース)以来3人目で、ノーヒッター自体は同僚のベケットが5月25日のフィリーズ戦で成し遂げたばかり。張りつめた空気のベンチで、ベケットから「どうやったらできるかを教えるぞ」と声を掛けられたことを明かし、「感謝しないと」と冗談めかして言った。

 12年には社会福祉に尽力する選手が選ばれるロベルト・クレメンテ賞に輝いた好青年。同じ08年にメジャーデビューしたヤンキース・黒田(当時はドジャース)とは互いに認め合う間柄。13歳年上の先輩から「学んだことはたくさんある」と慕う。投手史上最高の7年総額2億1500万ドル(約219億3000万円)の巨額契約を結んで迎えた今季、左の肩甲骨付近を痛め、初めて故障者リスト入りし、4月は登板なし。5月も2勝2敗だったが、6月に入って4戦4勝とすっかり本調子だ。米球界を代表する左腕が、新たな勲章を手に入れた。

 ◆クレイトン・カーショー 1988年3月19日、テキサス州生まれの26歳。06年ドラフト1巡目(全体7番目)指名でドジャース入りし、08年にメジャー初登板。11年と13年にサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を受賞し、11年から3年連続でナ・リーグ最優秀防御率のタイトルを獲得している。通算成績は84勝48敗、防御率2・60。1メートル91、102キロ。左投げ左打ち。

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