和田監督脱帽「凄かった」 19歳怪物に手も足も出ず

[ 2014年6月19日 05:30 ]

<神・日>8回無死、ゴメスは空振り三振に倒れる

交流戦 阪神0―4日本ハム

(6月18日 甲子園)
 猛虎が日本ハム・大谷の前に屈した。6回2死まで完全投球されるなど降板する8回までに11三振を奪われ、わずか1安打に抑え込まれた。和田豊監督(51)も「悔しいけど完敗」とお手上げ状態で、今季4度目の零敗。2試合を残し交流戦の負け越しも決まり、一夜で3位に転落した。

 この夜に限っては素直に負けを認めるしかなかった。前夜のサヨナラ勝ちの勢いを持ち込めず、大谷の前に手も足も出ず。大和の安打を含め外野まで打球が飛んだのは5度だけ。11三振を奪われ二塁すら踏めない完敗に和田監督も、淡々と言葉をつなぐしかなかった。

 「悔しいけど、完敗やな。(5回2安打1得点だった3月8日の)オープン戦とは全然違った。パ・リーグにはいい投手がたくさんいるけど、いいと言うより凄かった」

 最速160キロ、平均でも軽く150キロを超える速球に、虎打線は全く対応できなかった。3者凡退を繰り返した序盤の3イニング。わずか31球でまとめられると、打順が2回り目に入っても沈黙は続いた。4、5回も3者凡退。6回2死から大和にチーム初安打が生まれたが、続く上本の打席で試みた二盗も阻止された。

 1番から始まった7回も上本が右飛に終わると、緒方、鳥谷が連続で空振り三振。最後の反撃を信じた8回も、あっさりと3人で退けられた。「真っすぐだけじゃなく、変化球でもストライクが取れていた」。打つ手なく終わった指揮官は、賛辞の言葉を並べるしかなかった。

 4番・ゴメスは11球団制覇弾を阻止された。「いいピッチングをされた。全く打てない感じではなかったけどね」。来日1年目の外国人選手では史上最速となる11球団からの本塁打のラストチャンスだった一戦。1打席目は157キロ真っすぐに空振り三振。右飛をはさみ、8回も156キロにバットは空を切った。「映像より真っすぐ、スライダーとも良かった」。オープン戦は右膝裏痛のリハビリ中で対戦がなく、文字通りの初対戦では余計に攻略が難しかった。

 交流戦での負け越しが決定し3位に転落した。だが、下を向いてばかりもいられない。和田監督は言う。「初戦を取れないことで波に乗れなかった。残り2つ。いい試合をして、リーグ戦に入りたい」。交流戦最後のカードとなる21日からの楽天2連戦(甲子園)。しばし遠ざかる上昇気流に乗るためにも連勝しかない。

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2014年6月19日のニュース