巨人 19日にも交流戦V 不振脱出の長野、阿部が7連勝導く

[ 2014年6月18日 05:30 ]

<巨・オ>オリックスを下し、女性ファンを背にガッツポーズの笠原(左)と長野

交流戦 巨人8―0オリックス

(6月17日 東京D)
 巨人は17日、オリックスと交流戦の首位攻防初戦を行い、4回に長野久義外野手(29)が先制の2点三塁打。5回には阿部慎之助捕手(35)が右越え7号3ランを放ち、今季苦しんだ2人で西勇輝投手(23)を攻略した。杉内俊哉投手(33)の危険球退場で3回途中から緊急登板した笠原将生投手(23)が2回2/3を無失点で今季初勝利を挙げ、チームは今季最多の7連勝。ソフトバンクの試合が雨天中止となり、最短Vは19日となった。

 お立ち台で照れくさそうな笑顔を受かべた。ようやくチームに貢献できた思い。ここまでの反省も交錯したのか、長野から謙遜の言葉が続いた。

 「制球のいい投手なので、高めを打っていった。打てない中でも使ってもらっている。ミスショットが多いが、きょうは何とか…。ボチボチですね」。4回2死一、二塁。西の投じたスライダーが高く浮いたところを逃さなかった。右翼フェンスを直撃する先制2点三塁打。無死一、二塁から2死となり、無得点に終われば流れが変わりかねない場面だった。試合前にテレビで西の今季登板成績を見た。「(失点が)0か1か2しかない。凄いと思った」。この日は「長野久義デー」だったが、先制機で攻略への思いをバットに込めた。

 不振続きで下位打線に定着。この日も8番だった。エンドランのサインも出ていないのにボール球に手を出して空振りする姿が目立ち、原監督から「一人エンドランのようだな」と言われた。13日の仙台市内での練習。長野は原監督が見守る中、小山のブルペン投球の打席に立ち、右股関節に体重を乗せる動作を繰り返した。「右足の太腿が張ってきただろ?そうやってパワーを蓄えないとな」。指揮官の言葉に何度もうなずいた。持ち味の逆方向への打球が出始めた。15日楽天戦(コボスタ宮城)で則本から右前へ2安打。この日も右方向への決勝打だった。「そろそろ(調子を上げて)いかないとまずいですからね」と打率・266からの上昇を誓った。

 阿部にも本来の当たりが出た。5回に西から右翼2階席への7号3ランを放ち「久しぶりに芯に当たったよ。バットが抜けた感覚。今シーズン一番の手応え」と振り返った。右翼ポール際で切れ続けていた打球は一直線にスタンドへ伸びた。ロングティーで軌道を確認していた形が試合の中で生まれた。今季最も苦しんできた主力2人が両リーグトップの9勝を挙げている難敵を攻略した。

 今季最多の7連勝を収め、19日が交流戦最短V。18日の首位攻防第2戦は前回5月31日に9回まで無安打に抑えられた金子と対決する。「ここ何試合かは(好投手に)黒星を付けられている。何とか攻略したいね」と原監督。2年ぶり2度目の交流戦優勝へ、最後の関門となる。

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