75日ぶり実戦!西岡「ムカつく」3タコ でも「うれしい」

[ 2014年6月14日 05:30 ]

<神・ソ>3回1死、西岡は空振りし座り込む。捕手・拓也

 3月30日の巨人戦の守備中に福留と激突し左右の第一肋骨骨折、鼻骨骨折など大ケガを負った阪神・西岡剛内野手(29)が13日、ウエスタン・ソフトバンク戦(甲子園)で75日ぶりに実戦復帰した。「1番・指名打者」で出場し3打数無安打も、フルスイングを披露し順調な回復ぶりをアピール。27日のリーグ戦再開時の1軍昇格を目指し、背番号7が完全復活への第一歩を踏み出した。

 誰もが目を覆った、あの激突から75日。西岡は不死鳥のごとく、実戦復帰までこぎつけた。ファンの声援を背に受け力強い足取りで本拠地・甲子園の打席へと歩を進めた。結果的には無安打も、甘いボールに食らいついていく元来の積極性は全く失われていなかった。

 「2軍でも復帰できるということはうれしく思う。1打席目、2打席目というのは初めて野球をやった感覚でした。プロって凄いなと思った」

 初回の第1打席、1ボールから東浜のスライダーをフルスイングするも空振り。追い込まれた後の4球目、真ん中直球にバットは空を切り空振り三振に終わった。3回の第2打席はフォークにタイミングが合わず3球三振と全くバットに当たらず。6回の第3打席は、カウント1ボールからこの日、5スイング目にして初めてボールを捉えたものの二ゴロに終わった。

 周囲は結果など求めていないが、西岡は「試合に出ている以上、僕は勝負師ですから。打てなかったのはむかつきますけどね」と3タコに怒りと悔しさをにじませ、節目の一つである実戦復帰にも安堵(あんど)感などない。何度も口にしたのは“結果”の2文字だった。

 試合に出られる状態になった今、次なるステップは圧倒的な結果を残して競争に勝ち抜くことなのだろう。「僕の中では調整とは思っていない。結果を残さないと(1軍に)上がれないと思っている。今日の結果というのは周りは打席に立てたことが重要だと言いますけど、僕は結果が出なくて悔しい」。厳しい表情でサバイバルに身を投じる覚悟を口にした。 注目されるのは1軍昇格の時期。QVCマリンでの練習中に報告を受けた和田監督は「ブランクが長いから。最低でも20打席は立たせようと計画している。守って走ってというところが出来てこないと」と、慎重に見定めていく方針を明かした。黒田ヘッドコーチも「今のところはない」と交流戦期間中の昇格を否定しており、リーグ戦再開となる27日が一つの目安になりそうだ。

 14日のソフトバンク戦も指名打者で出場予定で、守備位置に就く日などは未定のまま。「今日は(実戦復帰の)初日といえどスポーツで勝負してる。悔しさを持ってまた明日に挑む」。眠っていた闘争心に火のついた西岡が完全復活へ歩み出した。

 ▼阪神・掛布DC(2軍戦を視察し)きょうは打席に立ったことに意味があるんじゃないかな。状態は悪くない。きょうに関しては、3打席目にバットにボールが当たったあの二塁ゴロでいいんじゃないかな。

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2014年6月14日のニュース