上本、さえた勝負カン 3球連続フォーク見極めて四球、決勝点も

[ 2014年6月13日 07:49 ]

交流戦 阪神8―7ロッテ

(6月12日 QVC)
 阪神・上本の研ぎ澄まされた勝負カンが8点目をもぎ取った。5―7の8回、2死二、三塁で打席がまわると、カウント1ボール2ストライクから3球連続でフォークボールを見極めて四球を選んだ。空振りを狙ってきた低め変化球に誘われることはなかった。

 「自分としては、そうした方が感じがいいので。粘りながら、打てる球が来るの待つ。そういう感じでいます」

 心の中は熱く、そして頭の中は冷静だった。“目”で出塁すると、次は“足”が威力を発揮。2死満塁となり、新井良の中前への飛球に対して、最初から全速力で駆け抜けた。「何が起こるかわからないので必死に走った。2アウトだったし、打った瞬間にスタートを切った」。中堅・岡田のダイビングキャッチがわずかに及ばず、白球がこぼれると、三塁ベースを蹴って一気に本塁へ。

 「ナイス走塁やった。(本塁突入の指示も)迷わなかった。(本塁に)還る気持ちで来ている」

 本塁突入を迷わずに指示した三塁コーチの高代内野守備走塁コーチも称える激走だった。決勝のホームは強い、勝ちたい“心”がもたらしたものだった。

 5回の1死二塁では三塁線を破る適時二塁打。決して大きくはない体ながら、勢い十分の切り込み隊長が虎打線には存在する。

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2014年6月13日のニュース