阪神、また3点差ひっくり返された…能見の交代遅れた?

[ 2014年6月7日 05:30 ]

<神・オ>8回2死一、三塁、T―岡田(右)に逆転の3ランを打たれ座り込む福原(左)

交流戦 阪神3-4オリックス

(6月6日 甲子園)
 仙台の悪夢が、甲子園で甦った。9回に3点差をひっくり返された楽天戦から、わずか3日後。今度はオリックスに3点差をひっくり返された。

 「先発が降りた後に、抑えきれない。すべてオレの責任です」

 和田監督がうなだれた。8回。先発・能見が1点を失うと、なおも1死二塁で福原を投入した。セットアッパーにバトンを託したことに、何の失敗もない。だが、結果は、裏目に出た。

 「ちょっと甘かったのは甘かった。球は走っていたと思うけど。能見に申し訳ない」

 勝利の方程式を崩してしまった福原もまた、敗戦の責任を背負い込んだ。ペーニャは二ゴロに封じたが、坂口をフルカウントから四球で歩かせ、2死一、三塁。T―岡田に2ボール1ストライクから投じた真っすぐは外角を狙ったが、真ん中へ入ってしまう。はじけ飛んだ打球は右中間スタンドへ着弾。あっという間に逆転を許すショッキングな展開に、残り2イニングの攻撃でひっくり返す力は残されていなかった。

 指揮官が悔やむとすれば、能見の交代期か。先頭・ヘルマンに四球を与えた場面を、こう振り返った。「ちょっと浮き出したな」。7回までの投球に比べ、わずかな異変を察知はしていた。それでも、それまで3安打されていた平野恵に続投させ、4安打目となる右前打で一、三塁とピンチは拡大。糸井は二ゴロに封じたが、結果、1点を与えることになった。

 能見は6回1死一、二塁のピンチをこん身の投球で、坂口、T―岡田を連続三振に取っていた。7回を終えて108という投球数以上に、疲労があったのかもしれない。福原の今季の貢献度を考えれば、8回先頭から登板させる手もあった。

 「余計に苦しくなる負け方だけど、それでも明日(7日)は来る。2つ負けるわけにはいかない。明日、何とか」

 10カード連続となる初戦敗退だが、将がうつむくわけにもいかない。連敗だけは絶対にできない。踏ん張りがなければ、ズルズル失速しかねない痛すぎる1敗だ。

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2014年6月7日のニュース