菅野 祖父死去の悲しみこらえ「財産になる」7回0封

[ 2014年6月1日 05:30 ]

<オ・巨>7回を無失点に抑えた菅野

交流戦 巨人1―0オリックス

(5月31日 京セラD)
 マウンドで決して表情を崩さなかった。試合後も口に出さなかった。巨人・菅野は愛する祖父・原貢氏が死去した悲しみを胸にしまい、黙々と腕を振った。7回7安打無失点。「球界No・1」と評する金子と堂々と投げ合い、勝利を呼び込んだ。

 「切羽詰まった試合で投げられたのは財産になる。内容は金子さんの方が上だけど、1点もやらなかったのは、今年やってきたことができて自信になる」

 野球の原点を築いてくれた原貢氏が倒れたのは5月4日。それ以降、登板間の休日に病院への見舞いを欠かさなかった。最後に元気な姿を見たのは、開幕2日前に一緒に食事をしたときだった。苦しい精神状態でもグラウンドでは常に明るく振る舞った。

 この日は最近2試合でわずか1球しか投げていなかったフォークボールを解禁。決め球に使い、「0点に抑えれば負けない気持ちで投げた」と再三のピンチを切り抜けた。原監督は「いつか金子投手を超えるような投手になるでしょう」と最大級の賛辞を贈った。

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