阪神 甲子園で3年ぶり13失点 投壊3位転落

[ 2014年5月30日 05:30 ]

<神・西>6回2死三塁、金子侑(2)に適時三塁打を浴びて汗を拭う鶴(右)

交流戦 阪神2-13西武

(5月29日 甲子園)
 やってはいけない惨敗だった。この日の猛虎投手陣は獅子打線の前に無力だった。今季ワーストタイ13失点。2桁失点は今季7度目だが、本拠地に限れば初。甲子園での13失点以上の敗戦は、14失点した11年6月5日のオリックス戦以来、3年ぶりの屈辱となった。和田監督の口調も、おのずと怒気を帯びる。

 「ビハインドになると歯止めがきかなくなる。ホームグラウンドである甲子園で、やってはいけないゲームだったな」。まさに指揮官が指摘した通りの試合展開だった。先発・岩崎を、2点を失ってなおも2死一塁で早々に見切った。「いっぱい、いっぱいだった」(和田監督)という状態と、次打者・中村の調子をかんがみての決断。2番手に鶴を投入し、ゲームの建て直しを図った。

 だが…。鶴は続く6回に4安打を集中され3失点。「もっと慎重にいけていたらよかった…」と言葉を絞り出した背番号46の投球が、試合の主導権をつかみ損ねた。鶴から加藤、金田、小嶋、岩本と、投入した中継ぎ全員が適時打を浴び、6回以降の4イニングで11点を失う体たらく。被安打19も今季ワーストタイだった。

 ただ敗戦の責を投手陣だけに、背負わせるわけにもいかない。「投手が打たれたというのもあるけど、記録に出ないミスというか、そういうところからつけ込まれた」と指揮官。6回無死一塁、浅村の遊ゴロは併殺を狙えたが、二塁カバーの上本がボールを握り直したために一塁がセーフとなり、その後の失点につながった。野手にも記録に表れないミスがあった。

 「(敗戦からの)切り替えもそうだけど、初戦を取らないと。ここまでは踏ん張ってこれたが、そうずっとは…ね」。交流戦の過去3カードは、初戦に敗れても2戦目を奪い返し、なんとか五分で耐えてきた。勝たなければいけない甲子園で連敗を喫し、5月14日以来の3位に転落した。

 ▽鳥谷(阪神)通算1500安打 29日の西武2回戦(甲子園)の5回に菊池から左前打を放って達成。プロ野球115人目。初安打は04年4月2日の巨人戦で前田から。

 ▼阪神・鳥谷(5回に通算1500安打となる左前打を含む今季3度目4安打)1打席に1本しか安打は打てないので。初心を忘れずにやる。

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2014年5月30日のニュース