初コンビ影響か…呉昇桓 22戦目ついに初黒星 ワースト3失点

[ 2014年5月29日 05:30 ]

<神・西>9回無死二、三塁、呉昇桓は自らの暴投で勝ち越し点を許す。捕手・日高

交流戦 阪神5-7西武

(5月28日 甲子園)
 阪神が痛すぎる星を落とした。5―4で迎えた9回、守護神の呉昇桓(オ・スンファン)投手(31)を投入したが、来日ワーストとなる3失点で逆転負け。22試合目の登板で、初めて救援に失敗した。これでチームは7カード連続で初戦黒星となった。

 悪夢のような光景に、「石仏」も苦笑いを浮かべるしかなかった。1点リードで迎えた9回。それまで開幕から登板した21試合、一度も救援に失敗したことのなかった呉昇桓が自滅した。まさか、まさかの3失点。チームにとって痛すぎる逆転負けを喫した。

 呉昇桓 (捕手・日高と初めて組んだ影響は)そういうのはない。(失策などによる気持ちの切り替えは)いつも通りにやった。

 金子侑に左前打されて二盗、そして秋山に四球で無死一、二塁のピンチを招くと、脇谷の投手前への犠打を三塁へ悪送球。同点とされ、なおも無死二、三塁から栗山はスプリットで空振り三振に仕留めた。だが、しかし…。キャンプ、オープン戦を通じても初コンビだった日高が後逸(記録は暴投)。三塁から秋山が生還し、予期せぬ形で決勝点を与えてしまった。

 和田監督 (バント処理を失敗したのは)体勢が悪かったから無理しなくても良かった。(日高と初めて組んだ影響は)あったかもしれない。

 指揮官からはかばわれたが、守護神は気丈に言い訳はしなかった。奪ったアウトはすべて空振り三振。それだけに、自身のミスで3失点した事実には、余計に悔いが残る。4―3の8回には2番手・安藤が1失点。今季の阪神を支えてきた“必勝リレー”が崩壊しての敗戦は、やはりショックが大きい。

 セ・リーグ上位の広島、巨人がともに敗れていたが、それも生かせなかった。これで7カード連続となる初戦黒星。負のスパイラルから抜け出せないが、いつまでも下を向いてはいられない。

 和田監督 持ちこたえてきている。ゲーム展開からして取りたかったけど、引きずらないよう切り替えてやる。

 ただ一つ、明るいデータを挙げるとすれば、カード2戦目は目下5連勝中。29日は、良い目が出ると信じたい。

 ▼阪神・黒田ヘッドコーチ (呉昇桓―日高のバッテリーは)初めては、初めてやけどな。(日高は)ベテランやしな。ブルペンでも受けている。それ(呉昇桓の気持ちの変化は)ないと思う。

 ▼阪神・山田バッテリーコーチ それ(初バッテリーの不慣れ)はないと思う。きょうもブルペンで受けていたしな。

 ▼阪神・中西投手コーチ(呉昇桓について)打たれてないやんか。

 ≪連続試合自責ゼロは18試合に≫1点リードの9回に登板した呉昇桓が自己ワーストの3失点で来日初黒星。今季22試合の登板時の点差は+7(1)、+4(3)、+3(5)、+2(5)、+1(4)、 0(4)。開幕から21試合は1度もリードを許したことがなく、セーブが付く3点以内のリード13試合で13セーブ、同点の4試合で1勝3ホールドとリリーフの仕事を完璧に務めていた。なお自責点が付かなかったため、4月10日DeNA戦から続く連続試合自責ゼロは18試合に伸びた。

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