金城 サヨナラ男だ!球団最多8度目の劇打で連敗止めた

[ 2014年5月27日 05:30 ]

<D・オ>サヨナラ打を放った金城を抱きしめるDeNA・中畑監督

交流戦 DeNA5―4オリックス

(5月26日 横浜)
 雨でぬかるんだ打席。DeNA・金城はスパイクで土をかみ、平野佳のフォークを捉えた。打球は中前へ。二塁から荒波が本塁に駆け込んだ。勝った。サヨナラだ。

 「何とか食らいついていこうと思って打席に入った。しっかりタイミングを取って構え遅れしないように…」

 プロ16年目、37歳ならではの冷静な読み。球界を代表するクローザーの速球を頭に入れながら落ちる球への対応を考えていた。3ボール1ストライクから空振りしたフォーク。フルカウントから少しだけ浮いたところを仕留めた。

 ベンチスタートとなったこの試合。救援陣が必死につないで4―3で9回を迎えた。新守護神の三上がマウンドに上がって逃げ切りを図ったが、この回先頭の安達の何でもない飛球を一塁の筒香が落球。2死までこぎつけながら原拓の適時打で同点に追いつかれた。

 すんなり終われば巡ってこなかった打席。延長10回2死二塁となった場面で中畑監督から「任せたぞ」と言われた。予想通り梶谷が四球で歩かされて回ってきた打席で、自身通算8度目のサヨナラ打はチーム最多記録に並んだ。

 「そんなに勝負強いバッターとは思っていないんですけどね。ただ、本当にベテランとしてチームに貢献したかった。最高のゲーム」

 これで昨年から続いていた横浜スタジアムでの交流戦連敗も9でストップ。中畑監督も「(ナインが)諦めない野球というのを教えてくれた。俺はすごくうれしい」。セ・リーグ最下位が、パ・リーグ首位を破って、指揮官は声を上ずらせた。

 ▼DeNA・乙坂(8回に代走でプロ初出場)緊張しました。打撃や守備でも試合に出たい。

 ≪代打&交流戦では初≫金城(D)が延長10回に代打でサヨナラ安打。サヨナラ安打は昨年5月1日ヤクルト戦(本塁打)以来、通算8本目になるが、代打および交流戦ではいずれも初めてだ。また、サヨナラ安打のプロ野球記録は清原(オ)の20本だが、DeNAでは松原、ローズ、谷繁(現中日)、鈴木尚に並ぶ最多タイ記録。なお、チームのサヨナラ勝利は5月11日のヤクルト戦に次ぎ今季2度目で、交流戦となると09年5月25日の楽天戦以来5年ぶり。

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