聖地「公式戦史上初DH」不発…阪神 サンデー甲子園今季初●

[ 2014年5月26日 08:38 ]

<神・ロ>5回裏2死一、二塁、遊飛に倒れてバットを放り捨てて悔しがるゴメス

交流戦 阪神2―5ロッテ

(5月25日 甲子園)
 阪神の超重量打線が、思い通りに機能することはなかった。甲子園球場の長い歴史の中で、初めて採用された公式戦での「DH」。ゴメスを「4番・DH」で起用した新オーダーで、藤岡を攻略することができなかった。本拠地の日曜日は開幕から4戦4勝だったが、初めての黒星がついた。

 「(藤岡の速球に)ほとんどのバッターが差されていた。スピードガンより(ボールの勢いが)きているんだろうけど、工夫が足らなかったね。カーブでうまく緩急をつけられていた」

 和田監督も脱帽するしかなかった。藤岡が投じる真っすぐをとらえられない。ターニングポイントに挙げたのは2回の攻撃。ゴメス、マートンがいずれもフルカウントからのカーブに見逃し三振を喫した。「あれで乗せてしまった」。110キロ台のカーブを有効に配されたことで、余計に真っすぐに差し込まれた。

 蓄積疲労を考慮され、打撃に専念したゴメスだったが、2度の好機で凡退した。3点を追う5回2死一、二塁は一発が出れば同点という場面だったが、藤岡のカーブを打ち上げ、力ない遊飛。0―5の8回は無死二、三塁という“おいしい”打席だったが、交代直後のロサの外角変化球に浅い右飛に終わり、走者を還せなかった。「打席に集中しやすいけどね。自分は気持ち的に変わった意識はない。いつも通りやったよ」。試合後のゴメスは悔しさをこらえ、淡々と振り返った。

 「本拠地で(失策が)3つは。いただけない。やらんでいい点と、(点を)取れるところで取れないのと両方重なった」

 打てない打線も敗因だったが、指揮官は守りのミスも指摘した。3回1死二塁から新井良が江村のゴロを後逸。3失点の起点となった。直接、点に絡まなかったとはいえ、5回には上本、9回にはマートンが失策。試合の流れを自ら手放したのだから、勝利の女神が微笑まないのも無理はなかった。 

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2014年5月26日のニュース