ヤクルト“最強打線”で6連勝!バレ「スバラシイネ」

[ 2014年5月19日 05:30 ]

<中・ヤ>5回1死二、三塁、中前適時打を放ち城石コーチとハイタッチするバレンティン

セ・リーグ ヤクルト7―4中日

(5月18日 ナゴヤD)
 敵地で中日を3連破し、弾むような足取りでヤクルトナインが引き揚げてきた。連勝は「6」まで伸び、4月6日以来の4位浮上。満面に笑みを浮かべて選手をねぎらった小川監督は「途中まで朝倉を打ちあぐねていたが、5回に一気にいい攻撃ができた」と満足そうにうなずいた。

 先制されても構わない。チーム打率・288、本塁打50、打点224と、いずれも両リーグトップと好調の攻撃陣が試合をひっくり返す。この日も4回まで朝倉に無安打だったが、ヤクルト劇場は5回に幕開けだ。無死満塁の好機で、打席には3巡目の山田。追い込まれ「逆方向を意識した」というスイングで同点の中前適時打を放った。さらにバレンティンの中前適時打など、打者9人の猛攻でこの回一挙5得点。1イニング5得点以上のビッグイニングはこれで今季6回目と、チーム一丸の集中力が原動力となっている。

 最高の見せ場は6回2死二塁。指揮官が「よく打ってくれた」と称えた山田の右越えの6号2ランだ。今季全43試合で1番打者として出場する4年目の21歳。「打撃練習も楽しんでやってしまうタイプだから引っ張ってばかりだった」というこれまでの自分を捨て、今年は「逆方向」への意識を強く持って春季キャンプから取り組んできた。今季ここまで6本塁打を放っているが、中堅から右方向が3本。広いナゴヤドームでも確実に成長の跡をしるし「勘違いしないようにしますが、自信になる本塁打でした」と笑った。

 「調子がいいとは思っていない」と話すリードオフマンだが、打率は3割に乗った。この日も試合前練習ではティー打撃でバットの軌道を確認。バットが下から出る癖を修正するために上からの意識を持つことで、試合中はレベルスイングになることができている。二人三脚で歩む杉村打撃コーチも「練習の意識もとても高い。広角に打とうとしている。スイングも速いし、このまま爆発してほしい」とさらなる飛躍を求めた。

 20日からは4年連続で負け越している交流戦が始まる。小川監督は「毎年いい結果が出ていないので、まずは最初の試合をしっかりやること」と口元を結んだ。

 ▼ヤクルト・バレンティン(5回1死二、三塁から勝ち越しの2点適時打)追い込まれていたので何とかバットに当てようと思った。(6連勝は)スバラシイネ。

 ▼ヤクルト・松岡(今季初登板初先発。走者を出しながら4併殺と要所を締め、8回3失点で勝利投手)結果オーライです。でも低めへの意識があったからだとプラスに考えたい。凄く不安だったが併殺でリズムを取り戻せたのがよかった。

 ≪セ最多1イニング5得点以上≫ヤクルトは5回に一挙5得点の猛攻を見せ逆転勝利。1イニング5得点以上は8日の広島戦以来6度目になるが、セでは広島、中日の各5度を抜く最多回数になった。また、現在の打率.288、50本塁打、224打点はセだけではなく、いずれも両リーグでトップ。昨季の交流戦直前は打率がリーグワーストの.237で、本塁打28本がセ3位、打点134が同5位だったが、今季は対照的な好調さだ。

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2014年5月19日のニュース