阪神・西岡 走った!打った! 6・27復帰へ順調回復

[ 2014年5月14日 08:45 ]

力強い動きでキャッチボールを行う阪神・西岡

 ツヨシが走った、打った、そして話した!3月30日巨人戦(東京ドーム)の守備中に福留と激突し、鼻骨骨折や左右の第一肋骨骨折、左肩鎖関節の軽い脱臼を負っていた阪神・西岡剛内野手(29)が13日、鳴尾浜球場に負傷後初めて姿を見せた。キャッチボールや短距離ダッシュを披露し、室内練習場ではティー打撃も行った。順調な回復ぶりをアピールし、交流戦明け「6・27 中日戦」の1軍復帰が見えてきた。

 午前10時55分、一台のワンボックスカーが虎風荘に到着した。後部座席から意気揚々と降りてきたのは、サングラス姿の西岡。衝撃のケガから44日、初めて公の場に姿を現した。11時25分、カメラのシャッター音を浴びながらグラウンドに飛び出すと、周囲が目を丸くする光景が幕を開けた。

 10分間、フェンス沿いをジョギングすると、おもむろに右翼後方の走路へ。7~8割の力で軽快にダッシュ。大きく腕を振り、歩幅も広い。その後は左翼定位置に移動し、仲野トレーナーとキャッチボール。スローイングフォームやキャッチングの姿勢、球の勢い、すべてが西岡本来のそれに極めて近い。距離も60メートルまで伸びた。正午からは室内でティー打撃。午後は寮内施設で治療やマッサージを入念に行った。一歩間違えれば命にかかわる大惨事になっていた“あのとき”を思えば、1カ月半では信じられないほどの回復ぶりだ。

 「シーズンは始まってますから、動けない状態でグラウンドに来て、そういう姿をチームメートに見せてもプラスにならないと感じていた。なので球団に無理を言って、1カ月時間をくださいと。そういう中で僕も動いてきた。球場に来て、こういう(元気な)動きをしている、というのは、びっくりしている人も多いんじゃないですか」

 とすれば、気になるのは復帰時期だ。関係者の話を総合すると、本人が一つのメドとしているのが「6月中の試合出場」だという。ならば、Xデーとして浮かび上がってくるのが、交流戦明け初戦の6月27日中日戦、場所は甲子園だ。

 スタンドを埋め尽くした大観衆の拍手喝采が聞こえてきそうだ。二塁での警戒な守備、そして1番打者として虎に勢いを与える快打―。この日の動きから、およそ1カ月半後のパフォーマンスを想像しても何ら不思議ではない。

 「一日も早く復帰することが目的。そこは揺るがない。早く復帰できるように急ぎたいなと思う。心は急ぎながら、頭は冷静に。自分自身をコントロールしながらやっていきたいですね」

 首位をうかがうチームに早く加わりたい。一番苦しいであろう夏戦線に飛び込んでいきたい。西岡の止まっていた時計が、いま、動き出した。

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2014年5月14日のニュース