阪神 逃げ切れない…昨季なかった福原2戦連続救援失敗

[ 2014年5月11日 05:30 ]

<神・巨>8回2死一、二塁、村田に適時二塁打を打たれた福原

セ・リーグ 阪神3―6巨人

(5月10日 甲子園)
 阪神がまたも逃げ切りに失敗した。2点リードの8回から福原へつないだが、巨人・片岡、村田にタイムリーを許してまさかの2失点。最後は延長10回に高宮が3ランを浴び力尽きた。これで今季初の4連敗。最多の観衆4万6707人を飲み込んだ本拠地・甲子園もため息に包まれた。

 虎党の悲鳴をあざ笑うように、敗戦を決定づける一打が右翼席へと突き刺さった。3―3で迎えた延長10回無死一、二塁。アンダーソン斬りを託された左腕・高宮の3球目は、瞬く間に右越え3ランとなった。3試合連続の逆転負けで、今季初の4連敗。甲子園には今季の12球団で最多となる観衆4万6707人が駆けつけたが、大半は失意のまま帰路についた。

 「高宮?それより逃げ切らないといけないゲーム。あとはやりくりの部分だから」

 重苦しい空気が包み込んだ試合後の会見場。和田監督が悔やんだのは10回より、2点リードで迎えた8回だった。榎田が6回1失点の好投を見せ、7回は2番手・安藤が零封。満を持してセットアッパー福原を投入したが、まさかの展開が待ち受けていた。

 「入りが甘かったですかね。榎田が頑張ってくれていたので、申し訳ない」

 絞り出すような声で、福原が痛恨のシーンを振り返った。1死後、坂本、片岡に連打され、まず1点。いずれも初球を痛打されると、アンダーソンの初球に二盗を許した。2死一、二塁までこぎ着けたものの、村田に左翼線へ弾き返され同点…。目の前にあった榎田の今季初勝利は、露と消えてしまった。

 「ここ何試合か続いている。(福原の)球はそんなに悪い感じではないけどね」

 福原に寄せる信頼が厚いだけに、指揮官の頭も痛い。8日の中日戦でも救援に失敗。2試合続けての救援失敗は、50試合に登板した昨年は1度もなかったことだ。開幕から4月戦線の進撃を支えてきた8回の男。投手陣の精神的支柱でもあるだけに配置転換など頭にはまったくなく、復調を願うしかない。

 「甲子園で三つ負けるわけにはいかない。メッセでとります」

 和田監督は第3戦に先発するメッセンジャーに連敗阻止を厳命した。11日の甲子園も、当日券の発売がなく満員は確実。今季初の3カード連続となる負け越しは決まったが、虎の意地は見せたい。

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