大瀬良 冷や汗4勝 初めて得点圏で適時打許し5失点

[ 2014年5月9日 08:18 ]

<ヤ・広>5回無死一塁、丸(9)は2ランを放ち大瀬良(右)らに敬礼で迎えられる

セ・リーグ 広島13―7ヤクルト

(5月8日 神宮)
 デビューから6試合目の登板で初めて7回を投げ切れなかった。5回1/3で自己ワーストの9安打5失点。打線の大量援護に守られた、うれし恥ずかしの白星に、広島・大瀬良は「5回までは役割を果たせたが…。(球が)高かった。フォームや腕の振りを修正できなかった」と振り返った。

 突然崩れた。5回までは64球で無失点と初完封も狙える快投だったが、6回に先頭の比屋根、川端の連続二塁打で1点を失った。26打数無安打に封じていた得点圏で初めて許した適時打。直後にバレンティン、雄平に2者連続本塁打を浴び、結局、この回途中で降板した。

 前回登板となった1日の阪神戦(甲子園)では148球完投。「疲れというわけではない。6回は意味のあるボールを投げようと考えすぎた」と振り返ったが、一方で序盤は「引き出し」の多さを印象づけた。

 初回。先頭の山田に投じた初球は120キロの緩いスライダーだった。2球目も同じ球を続け、最後は外角速球で3球三振に仕留めた。ヤクルトとは実に3度目の対戦。4月24日(神宮)は勝利投手になった一方で、山田に4安打、畠山に3安打を浴びた。だからこそ、配球を一変させた。4回1死一、二塁のピンチでも畠山をスライダーで三ゴロ併殺打。直球は少なく、5回までに投げた64球中24球だけだった。

 納得できる内容ではなかったが、新人ながら2週連続で同一カード3連敗を阻止し、バリントンに並ぶチームトップの4勝目。チームの窮地を救えるのだから、やはり器が違う。

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