荒木４年ぶりサヨナラ打　監督も興奮「５歩ほど走った」

＜中・神＞９回２死満塁、サヨナラ打を放ち、ガッツポーズを決める荒木

セ・リーグ 中日２―１阪神

（5月8日 ナゴヤＤ）
　接戦にケリをつけたのはベテランのひと振りだった。１―１の９回２死満塁。加藤の初球を振り抜いた打球が三遊間を抜けると、中日・荒木は右手を大きく突き上げた。

　自身、４年ぶり３度目のサヨナラ打。ナインにもみくちゃにされると、珍しく満面の笑みを浮かべて喜びを爆発された。

　「抜けた瞬間、本当にサヨナラヒットかなと思った。久しぶりだったんで、感情を出してしまいましたね」

　劇的打の伏線は２日前の初戦にあった。休養日でスタメンを外れたが、７回に代打で出場。空振り三振に倒れたものの、この時の相手が加藤だった。「あれがすごい大きかった。あまりイメージのある投手じゃなかったけど、きょうは完全にあの時の（残像）が残っていた」。狙い澄ました初球打ちで「倍返し」以上のリベンジを果たした。

　就任２度目のサヨナラ勝ち。前回は指揮官であることを忘れてベンチを飛び出し、ナインの輪に入ってしまった谷繁兼任監督は「また、やっちゃいました。途中で気づいて引き返したけど、５歩ほど走りました」と照れ笑いだ。６カードぶりの勝ち越しも決め、最高の夜となった。